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IN DREAM2

第14章 土族


服装も装備品も先まであっていたカイと同じで
違うのは瞳の色と、髪色だけだ
「うっ・・君たちは・・・?」
声も本人だ
魔力も同じ―――
「え、なんでカイさんが魔族になってたんだ?」
「どういうことだよヒルト!」
「俺もわからないから困ってるんだ!」
困惑するヒルトとライセイの前に、黙って座り込むカイ

「大丈夫か?」
「あ、あぁ・・
同じ闇堕ち?」
クライヴは闇の力でカイの体についた汚れを吸収しながら話す
「俺は闇族のクライヴだ
目の前の茶髪は風を司るインドリーム、ヒルト・クローズ
金髪は雷を司るライセイ。
カイ・マルクで間違いないな?」
「そうだが・・なぜ俺のことを?
いや待て、インドリームということは姉さんも来てるのか?!」
(イリヤが来ていることをわかっていない?
だとすれば、俺たちがここに来る以前のことしか知らないのか)
「イリヤも来ているがここにはいない
俺たちだけがこの塔の中へ飛ばされた。
別の場所で鎖につながれていた魔族は
お前の仕業か?」
「鎖で繋がれた?
悪いが俺、記憶が曖昧なんだ・・・
覚えているのは妻と子供が死んで・・どうしようもない感情が芽生えて・・それから」
カイはふらつく足で起き上がり、水溜まりに映る自身の姿を見て言葉を失う
「黒い髪と赤い瞳・・?!
俺、闇堕ちになったのか?!
さっきまで俺は魔族だったということは―――」

「インドリームの力で闇の力を抑え込みました」
ヒルトの言葉にカイは硬直する
「インドリームは魔族を倒す存在じゃないのか・・・?
闇堕ちにさせることも出来るのか?」
「正直、俺も驚いてます。
今回みたいな事例は初めてですし、闇堕ちっていう存在自体謎が多いので何とも言えませんが、もしかすると今回の事件に関係あるのかもしれません」
「っ・・・。
聞かせてくれ、外はどうなっている?」

ヒルトは天族から要請を受け、この地に来て何を見、誰にここまで連れて来てもらったのか、全て説明すると
カイは深く考え込む
一番謎なのは、自分と同じ姿をした男は何者なのか
ヒルトも一番気にしていたところだった
だが他にも謎があるため、一つづつ解決するために
現状の確認を優先する
「カイさん、この塔には魔族になってから入ったんですか?」


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