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IN DREAM2

第14章 土族


「わかってて連れてきたのなら
お前は反逆罪だぞ?!
姉弟そろって命令無視か・・・
マルク一族は落ちたものだな」
「・・・・」

カイは黙って背を向け、ハンマーをたたきつけ、その場から姿を消す
「ちっ、どいつもこいつも!」
男は舌打ちし、扉の中に入るとすぐに体が固まる
そこには土族なら誰でも知っている少年の姿があったのだ
肌褐色に緑色の瞳
ダークブラウンのパーマがかかった短髪
肩から覆うように着ている法服は
土族の民族衣装であり、族長しか許されない金色のマントを身に着けるいる
「やぁ」
少年は満面の笑みで右手をあげる
「こ、これはアラモード様!
気がつかず申し訳ございません!」
フェアリス・アラモード
闇の神の勢力下にある呪術師であり
土族の元第一族長であるその存在に
男は敬礼する
フェアリスはニッコリした笑顔をむける
「ご苦労様」
「はっ!」
「君を選んでよかったよ〜
計画は順調だし、テストもできたことだし
これで次の段階に進めるね」
「それはなによりです!
私も指示通り次の計画へーーー」
「いや、君はここまでだよ」
フェアリスは指を鳴らすと
男は話の途中で止まり、体が石へ変わり硬直する
そしてフェアリスが蹴り、粉々に粉砕され消えていった
「よし、魔族化からの傀儡は上手くいく事がわかったし
次の標的はあいつにして、シャルぜ様に報告だ」
満面の笑みでがっつポーズをする
「よーし、頑張れ僕!
かつての屈辱と汚名を返上し
あの方の役に立つぞー!」

部屋の中で可愛らしくジャンプし、
意気込む少年の靴には
肉片がこびり付いていたが
次第にその肉片も石ころと変わり消えていく

この時、既に土族の20%に及ぶ人口が魔族化、または
重篤な魔力不動症に陥っていた

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