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IN DREAM2

第14章 土族


「インドリームです。
俺が襲われている所に駆け付け、命を救っていただきました。
今回の事件の救援要請の援軍が彼らでしょう。」

援軍という言葉にヒルトとユリエフは少し引っかかり、お互いを見る
扉の前に立つ軍人も顎を触りながら納得しない表情を見せる
「援軍がインドリーム、か。
天族も人手不足なのだな」
その発言でユリエフは話が繋がった
土族が一大事の時、天族へ救援要請をしたが
天族はこの地に霊光石の反応があったため
インドリームを向かわせることしか出来なかった
更にインドリームはアドラが作った異界から
戻ってこなければ外の世界と接触できなかったため
対応が遅れ、期待をしていた土族は期待外れで疑っている
戦力がどれほどが分らない子供たちに
一族を救わせようと天族は判断した---
そう、土族は思っているのだろう
それぞれの事情を把握したうえで
ユリエフは一番当たり障りない答えを導く
「私は天族第7聖人のユリエフ・フォン・ガルシウスです。
また、光を司るインドリームでもあります。
此度、到着が遅れて申し訳ございません・・
負傷者への治療を優先するのであれば、即座に向かいます
もし戦力として必要であればこの場にいる仲間と共に
必要な対応方法をお聞かせください!」

ユリエフの率先した対応にヒルトは遅れをとらないように
すぐに後に続く
「俺はリーダーのヒルト・クローズで
風を司るインドリームです
ここでの事件は少しカイさんから聞きました」

「・・・・」

「俺たちなら魔族となった人たちを殺さず
助けることができます!
だから」
「カイ、天と風、犯を2名第一区間へ。
その他は保管室へ行かせろ
上の判断のもと動け。」
「はい!」
ヒルトの言葉を遮り、男は冷たい視線をイリヤへ向け
カイへ指示する
そしてカイはハンマーを二回地面に打ち付け
ヒルト、ユリエフ、クライヴ、イリヤの足元に
大穴を開けさせ、果てしない闇の中へ落としていく
「えっ?!」
「おい!」
とっさに身構えるアランとライセイは
横から突如発生した土で出来た巨大な腕につかまれ
泥の壁の中へ引き込まれる
インドリームが消えた事を確認し、男は帽子をかぶり直す
「ったく、カイ
あいつらをここに連れてきたのはどういう神経してる?
上の連中らはインドリームに頼りたくなかったから
天族に援軍を要請したんだぞ?!」
「・・はい」
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