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IN DREAM2

第2章 風を司る者


「私を・・助けてくださり、ありがとうございます。
お名前を、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか?」


ユリエフの手を軽く握り
クライヴは話す
「クライヴ・ベネディクトだ。」
「クライヴ君、よろしくお願いします。」

「あ、あぁ・・。」




クライヴは目をそらしながら
ユリエフの手をすぐに離した




「ところでユリエフ、君は本当に天族なのか?」


「はい、見ての通り。」

「天族が地上に来るときは付き人が必ずいるはずなんだけど、ユリエフにはどうしていないんだ?」



ヒルトの問いに、ユリエフは暫く沈黙を続ける

だが、なにかを言おうと口を開けた瞬間







「抜け出しての単独行動ですわ」




「!?」




どこからか現れた小柄な少女

黄金のミドルショートは少しウェーブがかかり

白銀の瞳はユリエフを見つめていた



背中からは小さな真っ白な翼を生やしている




「キャリーさん!?」


ユリエフはその少女をキャリーと呼び、驚きをかくせなくいた



「ユリエフ、知り合いなのか?
っていうか、どこから入ってきたんだ!?」


ヒルトは少し構えた体制で問いただす



「そこまで構えなくてもよろしいわよ、ヒルト・クローズ。
ワタクシ、天界でユリエフ様の護衛を任されている者、キャリーと申し上げますわ。」


「・・キャリーさん、どうしておれの名前を?」


「天族は永らくインドリームが現れるのを待っていましたわ。
そして、最初の一人が貴方だった・・。
世界の秩序を守る一族は皆、貴方の事を知っていて当然じゃなくて?」
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