• テキストサイズ

IN DREAM2

第13章 青い炎




ヴァンとの交戦音は激しく、空間に響き渡る


仲間が戦っている姿を背にし、ヒルトはまっすぐとした瞳でジェイクと対面で立っていた

「・・・ヴァンと戦ってる仲間のこと、心配じゃないのか?」
「心配だ。
けど、あいつらは俺を信じてくれてるんだよジェイク」
「信じる・・か
それはよかったな
お前は無知だけど運はいいと思うぜヒルト」

目の前にいたジェイクは瞬きが終える時にはヒルトの背後へ回り込み、炎の拳をヒルトの頭部へ目掛けて放つ寸前だった
「!?」
間一髪で上半身を右横へ反らせ、距離を取ろうと下がるヒルト

「ヒルト・・お前は、綺麗ごとの塊みたいなんだ
そんな奴に俺の本当の夢なんてわかるはずがないだろ!
口でいう事は簡単なんだよ!
俺を説得させたいなら、態度と結果を出してみろ!」
追撃の火球をヒルトへ飛ばし、大剣で全て防いでいくヒルト
「ジェイク!
お前はどうしてアドラの事を助けるためにインドリームになろうとしたんだ!?」

ヒルトの問いに、ジェイクの表情が固まる

「ジェイクは生まれた時からインドリームとして選ばれていたわけじゃない
生まれた時から選ばれていたのは、ヒエンという別の火族の少年だった!
けど、ジェイクはアドラの生い立ちや、火族上層部達の企みを知って、自分がインドリームになって未来を変えようとした・・そうだろ?!」
「黙れ!」
炎の柱をヒルトの足元から出現させ、全身を焼却しようと殺意のある攻撃へ変わっていく

「ジェイクが本当の夢を持っているなら・・俺が言っていることが正しくないっていうならっ・・・」
ヒルトは風を纏いながら炎の中を歩き、ジェイクへ近づいていく
「俺の目を見て、夢って何なのか言ってみろよ!!」
「っ?!」

炎の中からヒルトは姿を現し、ジェイクの胸元を掴みながら怒涛の表情で叫ぶ
勢いに負けたような表情を浮かべるジェイク
すぐに言葉が出ず、喉の奥でつっかえるような感覚だ

「俺のいう事が間違っているっていうなら、お前こそ態度で証明しろ!
その口で真実を言え!
俺の目を見て、お前の夢が何なのか誓ってみろ!」
「くっ・・俺の・・夢は・・・!」

それ以上の言葉が出せないシェイク
嘘を吐くことなど簡単だ
けど、友に対する嘘はどんなに力を入れても吐けない

「ジェイクが何も言えないなら、俺から見せてやる
これが、俺の覚悟と結果だっ!!」


/ 821ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp