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IN DREAM2

第13章 青い炎




「外道め!
それでアンリはあんな酷い傷を負っていたのか!
・・ようやく理解した
僕が彼女を見つけた時、重症だったのは君達がわざと半殺しにして雪の中に放り投げたんだな?!」
「そうそう
そっちの方が楽しいでしょ?」
「楽しいわけがない!!
彼女は性病に侵され、肋骨を骨折し、栄養失調と仲間に捨てられたショックで舌が動かず、何年も苦しんだんだぞ!?
人が苦しむことがそんなに楽しいか!?」

怒り狂いながら怒鳴るローラン
コズモは罪悪感等感じず、口元が左右に広がっていく
それはローランが無意識に炎の瞳を発動し、インドリームの力が表面化していたからだ

空かさず両手を結界の中に押し込み、火傷しながら壁を貫くコズモの手のひらはローランの頬を掴む

「!?」
「人が苦しむのが楽しいか、だって?
楽しいに決まってるじゃないか!
だってそうなることで新たな憎しみが生まれ、僕達のお陰で戦争に発展することだってある
僕達は世界を動かすことに貢献している。
火族の守護神様も大喜びになられているだろうね」
「火神は戦を司るが、君のような狂人には見向きもしない
間違った解釈をし、都合の良いように世界を歪めるなら闇族と変わらない!
彼等が辿る末路と同じ未来に行くつもりか?
暗黒戦争後、闇族とその眷属がどうなったのか知らないわけないだろ、コズモ!」
「はいはい、先生の説教は長いからいいよ
これだから医者は嫌いなんだ
・・・・けど、いいものは手に入った」

口が避けるほどのニヤケ顔を浮かべ、コズモは両手から炎を纏い、ローランの頭部を包んで行く
「な?!」
突然、炎に包まれた事よりも熱さも何も感じない現象に驚嘆するローラン
「これは外的攻撃じゃない
先生の瞳に宿る炎にアクセスしている」
「アクセス?
ま、まさか?!」
「そのまさか、だよ
僕はスパイ活動がメインだけど、生まれつきの超能力者でね
心理操作等扱えるけど、使い方次第では相手の記憶を読むこともできる」
「くっ!
僕の記憶から炎の真の力を探れるとでも?!」

必死に身を晒そうと力を入れるローランだが、鎖で縛られた体は上手く動かず、頭部はコズモに掴まれ、為すすべがなかった
コズモは満面の笑みで頷き、直後にローランの記憶の中へ意識を飛ばしていく
その先で待っているものが、パンドラの箱だと知らずーーーー






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