第4章 新たな仲間
「天族のお姉さんの言う通りだよ」
「?!」
岩の建物の中から突如姿を現したのは
深緑色の長髪を一つで束ね、褐色の肌をした
小柄な少女だった
土族の民族衣装なのだろう
特殊な亜麻布で作られたワンピースは
建物から飛び降り、衝撃で舞う砂埃を一切付着させなかった
30メートルはあったであろう高所から飛び降り
衝撃を感じるはずの少女の足は無傷であり
少女が受けるはずの衝撃を、砂が代弁しているかのように着時に地響きがなった
「イリヤ・マルク。
土族で大地を司るインドリームだよ」
イリヤと名乗る少女は笑顔で名乗るが
何から答えればいいのかわからないヒルト
「えっと、君が・・イリヤさんがこの要塞を起動させているインドリーム・・?」
「そうだよ。
それにしてもお兄さん達すごいね!
100年前に活用されていた遺跡の罠を、こうも簡単に潜り抜けて入ってきちゃうなんて」
「あのゴーレムが100年前に作られた物なのですか」
呆気にとられるユリエフに、イリヤは微笑みながら話し続ける
「何百年経とうが土族が作った守りは絶対的な防御力を保持するんだよ
それが、この世界で土族に授けられた土のエレメントの特有だしね。
白髪のおねいさんは、外見からするに天族だよね
黒髪のおにいさんは闇堕ち
えっと、茶髪のおにいさんはー・・・」
「私はユリエフ・フォン・ガルシウス
光を司るインドリームであり、第七聖人です」
「クライヴ・ベネディクトだ
インドリームではないが、闇を操る」
「俺はヒルト・クローズ
風を司るインドリームで、風族だ」
「へ~すごいみんなすごい種族だね
うん、わかった、じゃあもう一人の仲間にも紹介するよ」
「もう一人の仲間?」
「うん、彼は少し気難しいところがあるけど、きっと君たちのように種族間に分け隔てなく過ごせる事がわかれば
話してくれると思うし!」