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IN DREAM2

第13章 青い炎




足を進めていく中、時折ジェイクが俺を見ながら何か言いたそうな表情をする
マントで顔を隠してるせいで見えにくいが、確実に不安そうな表情なのはわかっていた
「言いたいことあるなら、ハッキリ言えよジェイク」
イラつきながら俺が話すと、足を止める
「なぁアドラ
俺とチームを組むのは何回目か覚えてるか?」
「は?」

突拍子もない質問に俺が拍子抜けした声を出すとジェイクは
ため息を吐きながら肩をすくめる
「いや、どうでもいいことだよな、お前にとったら。
悪い、気にしないでくれ」

自分勝手な話題を振っておきながら切り上げられた俺は
気分が悪くなりながら眉をひそめた
(なんなんだ
ジェイクは覚えてるっていいうのか?
俺たち火族にとって誰とどの任務を遂行したなんて
正確に覚える必要はない。
成功に繋がることだけ記憶しておけばいい。)

どうでもいいこと。
そう俺は自分を言い聞かせてる中、微かに過去の記憶が蘇る
昔、誰かと誓った記憶
だが、何を誰といつ誓ったのか思い出せない
同時に思い出そうとすると激しい頭痛に襲われる

「っ・・・」

蘇る記憶を呼び覚まそうとすると痛みがもみ消す
火族として生きている以上、不要な記憶は消されるし思い出そうとすれば呪印が発動し、脳を圧迫する
痛みに耐えながら俺は自然と額に手を当てていた

「アドラ?」
「・・・なんでもない
任務に・・支障は無い・・市長の元へ行くぞ」
「アドラ、この任務の決定権は俺に託されてる
悪いがお前の様子が任務に支障を来すと判断した場合、これは中止にするからな」
「そんな事にはさせないぞ・・やっとターゲットを見つけれたんだ
ここで終わらせるわけない」
「この任務は俺とお前が揃わないと遂行できないんだ
お前がいつもと違う様子で続くなら中止だ」

いつもと違う様子?
ジェイクは俺の何を知ってというんだ
・・・いや、こいつは本当は全て知っているのかもしれない
俺が捨てたもの〈記憶〉をこいつは捨ててないのか
何故か他の火族と組むと考えない事なのに、ジェイクといると抵抗なく考えてしまう
これもジェイクがインドリームとして近い存在だからか

「お前の足はひっぱらない
火族にとって任務の成功こそ全てだ
俺がこの世に生まれた限り、存在意義をはっきりさせる」
「そうか・・ーーーー。
無理するなよ、アドラ」


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