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IN DREAM2

第12章 炎の意志




だからどうしたーーー
そう言いたいと思っているのだろう
ジェイクでさえわかるアドラの単純な表情
そのまま予想通りの言葉を口から出されたのはすぐだった

「ずっとインドリームと過ごしてただろ?
なら闇堕ちの弱点くらい知ってるはすだ
まぁ、お前が随時火族の上層部に報告してた内容は全部知ってるからな
俺たちも無知じゃないさ」
「だったら俺が全力で戦ったとしても、力の差がありすぎる事くらいわかるだろ
死ぬ必要はないなんて言ってたが、実際は死ねと言ってるようなものだ!
クライヴは闇の神が創った化け物だぞ?!
暗黒戦争で他種族を一撃で殲滅させれる力を持ってる・・そんな奴とインドリーム5人を同時に相手にするなんて」
「待て待て待て、ジェイク
そう興奮するなよ
お前にはサポートがつくんだ」
「?」

「そうですよね、ヴァンさん」

「まぁ、お前からそう言われちゃ仕方ねぇな」

頭を掻きながらめんどくさそうに答えるヴァン
口から加えた葉巻を左手で取り、ひと息ついてから続けて話す

「俺は今回、お前の監視役でもあるが同時にサポートもしてやるよ、ジェイク
大船に乗った気でいればいい」
「・・こいつと一緒に?
それこそ危険すぎだろ
いつ俺の体に風穴が開くかわかったもんじゃない」
「そうなりたくなけりゃ、仕事しろ
お前は火族。
ここじゃあアドラの命令が絶対だ
それに俺は元帥で人を見る目には自信がある
異界でアドラを助けたのは、誰よりもこの部隊を束ねるのに向いてる人材だからだ
つまり、アドラに危害を加えようとする奴、命令通りに動かねぇノロマ、優柔不断な廃棄品は俺が処分する」

ヴァンは葉巻を地面に投げ捨て、左足で踏み潰す
そして両手には白と黒を基調とした拳銃が握られていた

「まぁそういうわけで、仲良くやろうぜ
壊れかけのジェイク」
「っ・・・」

ヴァンの不気味ににやける口元
ジェイクを見つめる目は獲物を狙う捕食動物のようにしっかりと捉えている

「ジェイク、ヴァンさんと一緒にヒルト・クローズを俺の元に連れてこい
勿論、ヒルト・クローズが自らの意志でここに来るなら他の奴らと戦う必要なんてない
けどそんな事はないだろうから、極限までインドリームを弱らせろ
それが今回の任務だ」

「・・・了解した」

か細い声で承知したことを伝えるジェイク
それが限界だったからだ



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