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IN DREAM2

第4章 新たな仲間


エリンシエと別れ、ヒルトはユリエフ、クライヴを連れて新たな仲間の捜索にあたっていた
最初に辿り着いたのは、かつて土族が使っていた遺跡だった
樹海の中に突如現れる異様な建物
壁画や土族の言語が刻まれており、どこが入り口からわからないほど境目のない光沢がかかっていた

「この遺跡、まだ起動するのでしょうか」

白髪に黄金の瞳をもつ少女は不安な表情を浮かべ、呟く

「この遺跡は過去に使われていた要塞だと思う
完全に解読できないけど、壁にかかれている文字から読み取ればそうなる。
きっとまだ使えるはずなんだ
土族が作る要塞や城壁は特殊な加工がされていて、劣化しないから」


茶髪に澄んだ青い瞳をもつ少年は少女の隣で冷静に遺跡を分析して語る

「ユリエフ、ヒルト」

白髪の少女と茶髪の少年は自らの名を呼ぶ声の方へ振り向く

「入口を見つけた」

血を流したような赤い瞳に漆黒の髪の少年は樹海から突如現れた

「ありがとう、クライヴ」

黒髪の少年ーーークライヴはヒルトのお礼を聞き流すように答えず、クビを少し動かし
付いて来い
と言うようなそぶりを見せて樹海へ歩きだした


「あの遺跡は囮であり、現在でも囮として起動している」
「囮?」
「そうだ、外部からの存在を要塞の中に入れないために
特殊な波長を流し、本来の入口から標的を遠ざけ、あの遺跡のどこかに出入口があるかのように思わせる
そして遺跡に集中し過ぎると、そこから流れ出る波長に感覚を奪われ五感が鈍り、本来の目的を忘れ、遺跡から離れるようになる」

淡々と解説するクライヴに、ユリエフとヒルトは釘付けになりながら話をきいていた
まるで自分が作ったかのような説明
クライヴの正体が気になる程、納得のいく内容だった
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