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IN DREAM2

第3章 半魔


闇の鎖がクライヴの周囲から空間を捻じ曲げて飛び出し
マティウスを縛り付け、魔力を吸い尽くす

身動きが取れないまま、その場で鎖で拘束されるマティウス
「ぐぅぅ・・!?
邪魔をするな・・インドリーム!」

マーベルが憎悪に満ちた声でマティウスの中から叫ぶ


「悪いけど、あんたの好きにはさせない!」

大剣をマティウスに勢いよく突き刺し、風を拭き荒らすヒルト

「退魔の風?!
貴様・・まさか!
いや・・そんな筈はない!
この力はーーー」

風がマティウスの体内から放出され
周囲の木々がなぎ倒される
マーベルは話し終えることなく
無理矢理魔力と人格を抜き取られ、外へ押し出される

「っ?!」


「あなたはここで封印します。
マーベル・スシウス元巡礼士」


ユリエフは両手にためた光の球をマーベルに押し当て、
背後から眩い十字架の形をした棺桶が出現した

「待て・・いや、待って下さい天族様!
この棺だけには入れないで下さい!」

命乞いをするマーベル

「貴女は人の探究心が悪というのですか?!
私はただ、誰しもが求めていた永遠の命が欲しく、求めただけです!
目的の為なら半魔であろうと利用する・・・
手段を問わないのは皆同じではありませんか!
だから」

「マーベル・スシウス」
「!」

巨大な魔法弓を構えたユリエフは静かに話を遮った

「永遠の命など、求めてはいけないのです。
そして、貴方は人としての道を踏み外し、禁術に手を出し、多くの人を傷つけました。
半魔であるからといって、利用して良い事ではありませんし、巡礼士として嘘偽りを口にするということ自体、大罪にあたります。」
「あぁ・・ああ!」

震えながら言葉を無くすマーベル

「きっと貴方のことです、天族特有の禁術を誰から教わったか
話すつもりはないのでしょう。
ですから、私は貴方を完全に封印し、元凶をつきとめてみせます」


ユリエフが話し終えると同時に、弓は放たれ
マーベルの胸に貫通し、棺の中に封印された

時空が歪み、周囲の闇は除き去り、村外れの森の中に立っていたインドリーム達とエリンシエ
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