• テキストサイズ

IN DREAM2

第12章 炎の意志




「俺の体に支障がきているとすれば、右手に僅かな痺れを感じるだけであって、それ以外はなんともない
ユリエフが俺の事を心配してくれているのはわかるが、それは俺の事をまだ知らないからだ」
「確かに、私はまだクライヴ君の事を何も知らないです
ですからといって、率先して毒を受け入れるなんて無茶だと思います」
「無茶だとしても、これが最善策だろ
この場で応急処置が出来るのは、俺とラルザしかいなかった」

冷たく言いすてるクライヴに対して、ユリエフは強く言い返そうとする
「それは私だってっーーーー」
だが、その声は途中で途切れる
何かに遮られたように語る事をやめ、ほんの一瞬だけ口をつむっては落ち着いた表情で話す
「・・いえ、クライヴ君のやり方が正しいですね
本当に大切な人を守る時は、手段に迷っているわけにはいきません」
「・・・」
「まずはヒルト君を飛行船へ連れて行きましょう
皆さんに、ジェイク君の事を話さなければいけませんし。」
「そうだな」



クライヴはヒルトを担ぎ、ユリエフと共に遺跡から立ち去る

冷たい風が通り過ぎる中、遺跡の陰に隠れていた人影は密かにクライヴ達の後を追った



/ 821ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp