第3章 半魔
「?!」
予想もしない行動に、全員が動揺する
だが、直後、マティウスの目の色に変化がでる
「う・・あ・・・」
「マティウス兄さん?」
瞳を赤く光らせ、額には呪印が浮かび上がり、地面からわき上がる闇マティウスに入り込んでいく
闇はマーベルの死体からにじみ出ていた
マーベルが自身に何をしたのかすぐに感じ取ったクライヴはヒルトとユリエフの前に闇で構築した壁をたて、エリンシエを無理矢理引き寄せた
「え、ちょっと?!」
「ふせろ、エリンシエ!」
「?!」
エリンシエの頭をおさえつけ、力尽くで伏せさせた
その瞬間、マティウスの体から闇が吹きあふれ、再び異形と化していく
「うがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「?!」
「マティウス兄さん!」
もがき苦しみながら魔物へと姿を変わるマティウス
エリンシエが駆けつけようとするも、クライヴの闇の壁に阻まれる
「この壁をどけて!
マティウス兄さんがっ・・・!」
「この壁をどければ、闇の瘴気に当てられ、お前も魔族になるぞ!」
「っ・・」