• テキストサイズ

IN DREAM2

第11章 破滅の鐘




大きく息を吸い込み、深く吐き出した後
一呼吸置いたヒルトは大きく口を開いた

「皆さん、はじめまして
風を司るインドリーム、ヒルト・クローズです!」

声を張り上げて話すのではなく、腹部から力を入れて出す声量は
10代の青年とは言えない程貫禄があり、老若男女問わず全ての人の心を掴めた

「私はこの街に来た時、国という概念を持たず、人々が自由に生き、一人一人の助け合いによって輝きながら過ごしている光景をこの目で見て感動しました
インドリームとなったのは、それほど昔の話ではなく、私が世界を旅していろんな国や街、人々の暮らしを見てきた内容も数少ないです
ですが、ポーラル町程活気のある人々が集まるのは初めてです!」

ヒルトが公の場で畏まりながら語る姿を始めてみたユリエフやインドリーム全員は驚嘆しながら目を動かすことができなかった

「10年前、暗黒戦争が勃発し、多くの命が失われました
戦争が終結した今でも平和が訪れず、インドリームという私達が存在しているのは闇の脅威が世界に迫っているからです!
闇の軍勢が巧妙な罠と底知れぬ力で光を潰しにかかるでしょう
勿論、インドリームが率先して前線に立ち、闇と戦います!」

人々は完全に静まり返り、ヒルトの言葉一つ一つを噛み締めて聞き、その場にはヒルト以外の声をは一切聞こえなかった

「私の夢は、皆が夢を持ち、自由に生きることです!
まさに、この街のように!
そのためにはインドリームだけの力では叶えれません
必要なのは、互いの事を知り、尊敬し助け合う心を持つこと。
魔族や闇堕ち、半魔や闇の眷属もいれば、エレメンツを所有する人間種族もいる
皆が同じ命を持ち、夢を持って支えあえばいずれ争いは消え、真の平和が導かれると私は信じています!
未知の力、外見等で相手を見限るのではなく、その心を見てください
・・私、ヒルト・クローズには種族間を超えた友が多くいます!
外見、力は全く異なります
それでも共に足を揃えていれるのは相手を信じ、夢を実現するために支え合って生きているからです!」

静寂が続く中、ヒルトは語る事を辞めない

「一人一人の夢は違えど、ポーラル町の人達が願うのは平和ではないでしょうか?!
今までのように、種族間を超えた絆と夢でむすばれていれば必ず大いなる夢は実現します
本日のように、全ての人の自由と夢を取り戻せたようにっ!」

/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp