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IN DREAM2

第11章 破滅の鐘


「ジェイクが心配なんだろ?
だったら付いて行ってやれよ
・・破滅の鐘と戦って疲労してるだろうしな」

ライセイな自身よりも2倍大きく、雷を纏った槍を片手で軽々と振り回し、上空に雲のように舞う魔族へ向ける

「ここにあたし達がいるのは、結界から抜け出せたあいつに言われてなのよ
これくらいの下級魔族ならライセイとイリヤとあたしの3人でなんとかできるわ
街の住人もあたしの水の結界で見えないようにして隠してるから、魔族に見つかることも壊すこともできないようにしてる。
だから、ヒルトとユリエフはジェイクをお願い・・
普段は冷静なのにこんな時に熱くなるなんて、ジェイクらしくないしね」

双剣を両手に強く握りしめ、アランはライセイの隣に立ち、ヒルト、ユリエフに背中を向ける

「行きましょう、ヒルト君
ジェイク君が心配です」
「・・わかった!
落ち着いたら兵舎で合流しよう」

「了解!」
「わかったわ」
「はーい!」

ライセイ、アラン、イリヤは魔力を込めながら大地を唸らせ
空から雷を落とし、撃ち抜かれていく魔族をアランの水で包み込み
圧殺していく



「心強い仲間だよ、本当に」
「そうですね
だからこそ、1人も欠けないように全力を尽くしましょう」
「あぁ。
ユリエフ、俺の風で一気に兵舎へ向かう
風の抵抗力が強いけど、付いてきてほしい」
「勿論です
風の抵抗くらいで弱音を吐く事はありません」

ユリエフの強い瞳を信じ、手を優しく握り風を吹かせる

「風よ!
我が力となり、友の元まで導け!」


暴風はユリエフとヒルトの後方に翼のような2本の竜巻が出現し
地に足を浮かせ、風力だけで移動していく

風の抵抗で冷たい空気が息をするたびに肺に締め付けられるような疲労を感じさせる
人体が耐えれる速度を超えたスピードは内臓を圧迫し、不調をきたしていく
常人であれば息をすることすらままならないが、ユリエフの治癒力とインドリームの力で高められた身体力では疲労感はなく
周囲の魔族を薙ぎ倒しながらジェイクの後を追うことができた

暴風が街を行き巡る影響でジェイクの炎は更に火力を増し
追えば追うほどジェイクはヒルトから遠のいて行く
「くそっ!
ジェイクの炎とじゃ、俺の風は相性が悪い」
「ジェイク君を見失わなければ大丈夫です
このまま進みましょう!」
「・・わかった!」



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