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IN DREAM2

第11章 破滅の鐘




イリヤの声はジェイクの耳に届いてはいない
正しくは聞こえていたが、意識をむけてはいなかった
今のジェイクにとってフランシスが伐たれないかしか考慮していなかった
「頼むから・・二度同じ事は起きないでくれ!」
ジェイクは己の危険を顧みず、夢の実現を託してくれたかつての友とフランシスを重ねていたのだ
「あいつみたいな・・・アドラのようにはなってほしくない」
友の名を口ずさみながら、瓦礫混ざりの街中をかけ走っていく
瘴気と邪気が混ざり合う中、闇に覆われた眼球が魂のように虚ろに浮いていた
それが町を襲っている魔族であり、敵であることはすぐに理解できた
「邪魔だ!」
業火を身に纏いながら突進していくジェイク
魔族は抵抗する隙もなく焼け焦げ、灰となって消えた

「イリヤ、あの魔族はあの眼球だけなのか!?」
「今のところはね!
あの魔族が大量に空から落ちてきて、突然町を襲ったの。
ちょうどヒルト君たちが出てからだよ・・
魔族達はイリヤのことは目にもくれず、人間を襲って魔族に染めようとしていったの!
だから被害が広がる前に壁を作って隔離してたところに、ヒルト達が合流してくれたからよかったよ」

ジェイクの後を追いながらイリヤは現状をヒルト、ユリエフへ伝える
道中で襲いかかる魔族は闇に堕ちた元人間であったが
それでも躊躇せずインドリームとして退治していく
イリヤの大地の力は地面から突起した岩石を作り出し
周囲の魔族を一掃していった

「ライセイとアランちゃんは自警団と協力して、フランシスさんを守ってると思うけど魔族の数が多くなりすぎて・・今は一緒にいるかはわからない」
「わかった、とりあえずジェイクを見失わないように追いかけよう
あの二人の事だからきっと大丈夫だよ
それに、クライヴも結界から抜け出せたようだし!」
「本当?!
今どこに居るの?」
「それはわかりません、イリヤさん
ついさっき、闇の騎士ラルザさんが私達を助けにきてくださり発覚した事です
ですがラルザさんが私達の所に来れたということは、クライヴ君は少なからず私達の今の状況を把握しているということでしょう
彼はとても賢いですから先に手を打って対応しているかもしれませんね」
「だったらクライヴ君はすごいよ!
頼りになるね」

イリヤはユリエフの言葉に自信をつけながら力を振るい、同時にヒルトも風で魔族を一掃していく




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