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IN DREAM2

第11章 破滅の鐘



「っ、一体どうなってるっていうんだ!?」

「がぁぁ」

ヒルトは魔族化したリリースの額に刻まれている刻印に目が移る
そこから発生する闇の力
植物が根をおろすように黒い血管が額から喉元まで浮き上がりながら張り巡らされている

「魔族化したのでしょう
いえ、これは強制的に闇に堕とされたというのが正しいですね」
「魔族化を強制的にさせる?!
そんな事、どうやってできるんだ?!」
「あの額に刻まれた呪印に闇の魔力を埋め込めば、簡単にできてしまいます
勿論、埋め込む側が魔族である必要がありますが。」
「一種の時限爆弾ってことか
だったら、さっきリリースが誰かに話してた相手が?」
「どうでしょう・・
唐突すぎて何とも言えませんが・・まずは彼女と戦わなければいけませんね」


ユリエフが魔導弓を構え、ヒルトも大剣に風をおおわせる

「おおおおおおっ!!」

皮膚が裂けながら異様な音が空間に響く

中階層ではジェイクとガウンの激戦が繰り広げられているのがわかる
ヒルトは集中力が切れそうになるが、なんとかリリースを倒すことに重きを置き、魔力を跳ね上がらせる

「大いなる風よ、俺に力をっ!」
「真なる光よ、どうか私達に加護を下さいませ」

大剣を覆っていた風は鋭く尖っていき、更に巨大な風邪の大剣を作り上げていく


ヒルトは渾身の一撃でリリースを倒すため全力で風を奮わせる

風が暴風として荒れ狂う中、暴走したリリースは手持ちの重火器から全ての弾丸を抜き取り、浮かせた状況で神速でヒルトへ攻撃していく

「させません!
光よ、加護をっ!」

ユリエフが放つ一本の光の矢はヒルトの正面で弾け、半球体の光のバリアが展開される

全ての弾丸を吸収し、光の球体へ変換され、その球はリリースへ遅いかかる

「ぐぅあああっ!」
光の球はリリースの肉体を腐食し、浄化していく
生きながら溶けていく肉体を見つめながら、もがき苦しむ
そして避けた口を大きく開け、闇の波動砲を放つ為に魔力を練り上げていく

「闇ノ力ァァァッ!」

狂人に暴れ回り、ヒルトの大剣を掴みながら勢い良く塔から外へ投げ飛ばすリリース
「っ!」
ヒルトは風を自身に包み、空中で体勢を戻す
だが、リリースは更にヒルトを地上に殴り落とし、地面がえぐられる音が響く



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