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IN DREAM2

第3章 半魔


「よし、準備完了だ」
ヒルトは描き終わったら魔法陣の中にエリンシエを立たせた

「エリンシエ、俺が法術式を唱えたら目をつぶって、意識を森全体へ集中させてくれ」
「わかってるわよ、その次はマティウス兄さんの魔力を感じとり、自分の魔力を流すようにイメージして・・でしょ?」

エリンシエは迷う事のない強い眼差しでヒルトに答えた

右腕をまっすぐ水平に伸ばし、目を瞑る

「すぅーーー・・はぁぁーー」


大きく深呼吸をし、呪文を唱えるヒルトの隣でエリンシエは冷静に待っていた

「解・印!」

ヒルトの最後の呪文と同時にエリンシエは目を開き、歪んで行く空間から1つの魔力を感じ取った

「そこ!!」


歪んだ空間に手を伸ばすエリンシエ


その時、結界の壁が割れ、フードを被った男が飛び出した


「っ!」

同時に、男を掴んでいたエリンシエの右腕に激痛が走り、力が抜ける


「エリンシエさん!」
ユリエフはすぐさまエリンシエの腕を癒し、ヒルトとクライヴは武器をかまえた



「ーーーー結界を無理矢理結合させたのか、流石はインドリームだ。
世界を救うだけの存在あっての実力だ。」

ヒルトの目の前には長髪の男、クライヴの前にはフードを被ったマティウスが立ちはだかる

背中合わせにヒルトとクライヴは警戒する

「初めまして、インドリーム諸君
私の名はマーベル・・巡礼士であり、マティウスとエリンシエの師匠となる存在だ。」

前髪を片手でかきあげ、ハッキリと見える素顔は涼しく
ニヤリとする笑みには人離れした不気味な魔力を感じた
白い法衣を身に覆い、片手に持つピストル


「っ・・マーベル先生」

腕を治癒されているエリンシエは恐る恐る呼びかける


「やぁエリンシエ
君も成長したな、まさか君がインドリームと結託して私とマティウスを裏切るもは・・」

「裏切る・・?」

「惚けてはいけないよ、エリンシエ
君は私の夢を実現する為なら、何でも協力すると約束しただろ?
なのに君ときたら・・インドリームと組み、私の結界を台無しにするなんてね」

「先生がしようとしている本質がわかった今、協力できないと思っただけです!
最初から本当の事を教えて頂いていれば、協力なんてしなかった!」

「ーーーーエリンシエ」
「!」




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