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IN DREAM2

第10章 生命の源




「ユリエフ、調子はどお?」

アランは寝室で休んでいるユリエフと
それに付き添うヒルトへ近づきながら話しかけた

「アランさん・・!
戻られてたのですね」
「今さっきね
それより、ごめんなさい。
あたしのせいでいろいろ巻き込んじゃったわね」
「いいえ、謝る必要なんてありませんよ
少し休めばすぐに回復します
アランさんこそ、お怪我はないのでしょうか
もしあれば私がーーーー」
「あ、いや大丈夫よ!
ユリエフは休んでてよね」
「はい」

アランはユリエフのベットの隣にある棚の上に置かれている
熱冷ましの水とタオルへ目線を移し、水へ指をかざす
「ーーー清めたまえ。」
アランの命令に従い、薄く濁る水は色鮮やかに浄化されていく

「すごい・・」

単純に水を操るだけではなく、水の質までコントロールできるアランにヒルトとユリエフは魅了され、呆気にとられる
桶に浸かるタオルを絞り、ユリエフの額に当て、アランは少し目を瞑り深呼吸をする

「ーーーフィオレさんと戦ってから
インドリームの力が使いやすくなったの
まるで、体の一部のように馴染んでるのがわかる」
「インドリームの力の覚醒ですね」
「覚醒?」
「ええ。
天族が保管している古代文書を読んだ時に書かれていました
インドリームの力は真の夢へ近づいた時に、宿主と同化し
光へ導く礎となる、とのことです
きっとアランさんが真の夢に近づかれたことが
インドリームの力にも影響あり、今まで以上に扱いやすくなったのでしょう」
「・・真の・・夢・・
そっか、インドリームの力・・なるほど、少しわかった気がするわ」

両手を見つめながらアランは呟く
乗り越えるべき壁を超え、純粋な心で夢を持つ事の大きさ
ただ想うだけでは何も応えてからない
インドリームの力は宿主の夢と心に左右され
また力そのものにも意思が宿っている
常に語りかけ、インドリームの力そのものと信頼を築き上げる必要性
「あたし、まだまだ強くならなくちゃいけないわね」
「それでも、無理はしないでくださいね」


「それはユリエフ自身もだろ」

「!
クライヴ君・・・」

寝室の入口で腕を組んで立つクライヴは
冷静に語りかける

「先の件で魔力が消耗しすぎている
休めば治るものだが、今の状態で魔族に見つかれば必ず狙われるだろ
しばらくは飛行船から出ない方がいい」


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