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IN DREAM2

第10章 生命の源



「いつ帰ってくるかわからないことに心配しないほが、おかしいだろうが」

「アランならすぐに帰ってくるだろう」

クライヴは飛行船から海へ除きながら話す
「・・・噂をすれば、だな」
「は?
アランが見えたのか?」

ライセイも同じく飛行船から身を乗り出し、海を見ようとした瞬間
水柱が現れ、ライセイの顔に直撃した

「ぶっ!?」

噴水のように海から噴き出した水柱から飛行船へ飛び乗ってきたのはアランだった

「うん、成功ね」

清々しい表情で降り立つが、上半身がぬれたライセイは両手を震わせながら失笑する

「なーにが、成功ね、だよ!
どんな戻り方してんだ、アラン!
びしょ濡れじゃねぇか!」

「なによ、ライセイ
そんなのジェイクの炎かヒルトの風ですぐ乾くでしょうが」
「は?!
てんめぇー・・」
「はいはい!
そこまでだよ、二人とも!
アランちゃんが無事に戻ってきてよかったし
ライセイもピリピリしないのぉ」

二人の間に割り込み、止めるイリヤ


「よっ、アラン
無事でよかったな」
「ジェイク・・」
「ヒルトとユリエフは奥の部屋だぜ」
「・・・」

アランはすぐに寝室へ向かい、ユリエフの元へ駆け寄っていく


「よかったな、これで全員集合して
旅が再会できそうだ」
「そうだけどよー
服がぬれすぎて風邪ひきそうだ」
「お、じゃあ俺の炎でどうだ?」

びしょ濡れになるライセイの上半身の服に
ジェイクは炎を灯し、乾かそうとするが、勢いがよく
ライセイに暑がりながら二人はじゃれ合う

イリヤとクライヴはため息をつきながら、他愛ないやり取りを見守っていた

「ねぇ、クライヴ君
アランちゃんが過去を乗り越えてよかったね」
「そうだな」
「皆、辛い過去を乗り越えて成長するのかな」
「・・・どうだろうな
成長の仕方は様々だ
過去を乗り越えたから成功したとは言い切れない
それとも、イリヤには何か気がかりなことがあるのか?」
「・・・・」

クライヴの問いに、イリヤは悲し気な表情で顔を左右に振った
表には出さないが肯定しているその表情に、クライヴは今は何も触れないことが賢明だと、判断し
イリヤの頭を軽く撫でてアランの後を追った



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