第9章 ディオン連邦共和王国
「そうだねーーー
僕はこの10年近くで多くの方が起きすぎて、周りが信用できなくなっていたんだ
己の力だけで何とかでき、信用できるのも己のみだと傲慢にも思っていた。
その傲慢なところにカンスは突き入れてきたんだろう
君達インドリームがいなければジーナを守る事も出来なかったし
また闇に堕ちるところだった・・・
本当に、感謝しきれない。」
「そんなことないよ、アレックスさん
俺達もカンス神官の思惑に気づかず、未然に防げなかった・・
それにインドリームとしてとかじゃなく、危険な闇と戦うのは誰もがするべきことだと思う。
だからーーー」
静かに、また優しく話しながらヒルトは手を差し伸べる
「夢に向かって、これからも進み続けてほしい
夢を持つ事は人の大きな力の源になる。
俺達に出来る事があれば協力もするから。」
「・・・ヒルト・クローズ
君がインドリームのリーダーとして立つ器である事を改めて感じたよ
僕こそ、この力で君達に協力出来ることがあれば何でもしよう」
両者が手を取り合う中、微笑ましく見つめるジーナ
その隣にユリエフは立ち、お互いが見つめながら優しく頷く
インドリーム全員が和んでいる中
使用人が部屋をノックし、扉を開けた
「失礼します。
フォレスト次期国王陛下がお呼びです。
インドリーム含める全員を謁見の間へ来るように仰せ仕りました。」
深く頭を下げ、使用人が話し、インドリームとアレックス、ジーナは同意して控え室を後にし、謁見の間へ向かっていく
謁見の間では先程までいた王族達の姿はなく
フォレストだけが王座へ座し、書類を見つめながら一枚の大きな地図を隣に立つ執事に持たせていた
使用人に連れられ入室するインドリーム達を快く迎えるフォレストは
玉座から立ち上がり、両手を広げた
「移動ばかりさせてすまないな
これからのこの国の方針が決まり、君達には礼の品を1つ用意させてもらった」
フォレストの話に合わせて動く執事は持っていた地図を机に開き
エメラルド色の宝石を地図の中心に置いた
「この地図は我が国の使者が作った最新のものだ
暗黒戦争以来、天変地異が多々起こり、地形の変形もあったため
従来の地図は使い物にならなかったが、これならば旅の道具として使えるだろう。
これを持ち、より多くの世界を旅するがよい!」
「最新の地図・・!
そんな物を貰うのは流石に・・」