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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国



「インドリームとは、あの世界を救うと予言された者達か」
「ええ。
既にこの世界は闇の脅威に晒され、インドリームを必要としている
そして彼等はもう目覚めたーーー
この国に来た時は激しい戦いになるかもしれないわ
だから、そうなる前にジーナさんを大切に思うなら闘技場へ出場し、彼女を守れるほどの力をつけなさい
私はこれを伝えるためにここへ来たのだから」
「わざわざ・・こんな事のために?
何故・・」

アレックスの問いに、天族はクスッと笑い
温かみのある笑顔を見せる
「どの命も平等。
大切な人を思ってるその気持ちに、私は力になりたかったのよ」
「ーーーー」

この瞬間からアレックスは天族に対する認識が変わった
天族はずっと多種族の事を見下しているかだと思っていたからだ
何故なら、高度な技術を保有していた龍族が天族と交友を試みたが何度も応じようとしなかった
そして暗黒戦争の終結に至ったのは天族の介入があったからだが、
多くの種族が死滅し、闇に汚染されてからであり
仕方なく重い腰を上げたのだ
数多の歴史上、天族自ら動くのはあくまで天族にとって不利益な事があった時のみーーー。
今回のようにアレックス個人の事を思って動く種族ではないと
アレックス自身は感じていた

聖人との出会いによってアレックスはジーナを守り、自由を与える為に闘技場へ出場する


インドリームが入国した際、消極的であったのは
ジーナを巻き込ませないためであり、争いを避けるため。
勝利するために手段を問わないやり方で勝ち続けて来たと分かれば
インドリームとして止められる可能性がある
そうなっては今までの努力が水の泡だ

だが、思っていたものと現実はいつも異なる

闇の脅威はアレックスが入国する前から迫っており
それはすぐそこまできていた

全てはカンスの思惑通りに進み、インドリームの助力が必要だった
そしてインドリームに救われ今がある
だからこそ、アレックスは全てを明かすことを厭わず
記録書を投影し、己の過去まで思いまでをジーナ含めるインドリームに見せた



投影が消えて行き、景色はアレックスの過去から現実の控え室へ変わっていく

沈黙が続く中、最初に口を開き言葉を発したのはヒルトだった

「アレックスさんは、ジーナさんを守るためにいろんな事を抱えていたんだな」

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