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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国


「驚くことか?
俺の肉体に自己治癒力が備わっているからといって
インドリームの力が強ければ本気で跡形もなく、灰にすることはできる
それが今のお前にできないのは、決定的に欠けていることがあるからだ」

燃える炎はクライヴの闇によって鎮火され
燃えていた体は煙を出しながら傷を癒していく

「欠けている・・ね。」
ジェイクはクライヴの指摘に口元を歪めながら
手の平から爆発を起こし、クライヴの背後へ瞬時に移動し、マントを掴んで勢いよく投げ飛ばした
投げ飛ばした先に炎の渦潮を作り上げ、更に炎を纏った魔獣、サラマンダーを召喚させてクライヴを鷲掴みした
炎を目と口から吹き出し、巨大な二本の角を頭部から生やした
人型の魔獣は表面は物理的な攻撃をする為に薄い龍の皮で覆われているが
その皮の下は灼熱の炎のみで作られている
触れるだけでクライヴの体は溶かされていき
その都度、煙をあげながら傷を治癒される
重症といえる火傷を負い続けるが、それでもクライヴは声一つ出さず
冷静にサラマンダーを見ていた

そんな動じないクライヴに、ジェイクは多少の焦りを感じながら
話した

「クライヴ、お前が言ったよな
本気でかかってこい、と。」
「・・・」
「悪いけど、ここからが本気だ
この炎、お前の闇で鎮火できるか?!」

ジェイクは実際にサラマンダーと同じ動きをするように
両手でクライヴを締め付けていく
「炎よ、敵を焼き尽くせ!
《フレイム・アマゾナイト》!!」

ジェイクが技を発動させると、クライヴの体の内側から巨大な爆発が発生し
更に炎は十字架を描くように燃え盛る


「ーーーこ、これは素晴らしい!
邪悪な闇堕ちに聖なる十字架で罰したように
炎で燃やし尽くすのがここでも見えるが、あの闇堕ちはまだ脱出できてないようだ!
さて、どうなるーー?!!」

司会員が盛り上がるように解説していく中
炎は燃える勢いを止めることなく、確実にクライヴを焦がしていく
ジェイクは黒く焦げていく影を目で捉えながら
今度こそクライヴに傷を負わせれると感じていた
それほどの手応えがあったからの自信だった


「闇よ、侵せ。」
「?!!」

クライヴの声はサラマンダーが掴んだその場所から
ハッキリと響いた
次の瞬間、サラマンダーは黒く染め上げられ
更に巨大な闇の竜が天から降り注ぎ、サラマンダーを丸呑みした
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