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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




「そうしてほしいのは山々だが、アレックスが君の存在に気づけば厄介だ
だからこの事をあの方に報告し、彼等にも情報共有してほしい
・・今のうちに借りを作るのもいいだろう」

「わかったよ、ヘイデン
けど、彼等は自ら僕たちに会いに来てくれたみたいだ」
「なに?」

ユーインは余裕の笑みを浮かべながら路地裏の角に隠れる人影を見ながら声をかけた
「出てこいよ、インドリーム
そこにいるのは僕にはわかっているんだよ」



「ーーー始めまして、組織の魔族さん達」

「・・はじめまして。
君はインドリームのどなたかな?
僕達とは初対面のはずだけど、どうして組織のことを?」

「あたしは水を司るインドリーム、アラン・フォースタス
少し気になることがあったから尾行させてもらってたの
貴方達が組織の魔族ということは、クライヴから聞いていたからな」

アランが尾行し、情報が漏れた事でもユーインとヘイデンは冷静に話した
それはインドリームは己の真の敵ではなく、むしろ任務遂行の為に必要な存在という認識だったからだ

「全て聞いていたのなら話は早いよ、アランさん
君達に優位な情報を提供する代わりに、少し協力してくれないかな」
「へぇ、何かしら?」
「神官、カンスは闇の勢力と裏で繋がり、アレックスを再び魔族化させようとしている
そしてアレックスを利用してこの国を潰すつもりだ」
「⁈
その闇の勢力って魔族?」
「いや、そんな生温いものじゃない
君達も知っているはずだ、闇の神が封印を解き、付き従う者達のことを。」
「まさか・・あの魔女や堕天使達?!」

真っ先に浮かんだのは魔女ルキュリア達だった
アランはディオン連邦共和国がどんな脅威が迫っているのかすぐに理解した
天族から渡された石がこの国へ導いたのは
闇の神の手下が小細工を施して一国を内側から潰そうとしていたからーーーー。

「アラン・フォースタスさん
僕達はね、元々神官の護衛と街の治安を守り、更にアレックスが禁忌を犯さないか監視するための任務に就いていたんだ
けど、神官は組織との協定を破り、闇の力に手を出している今、ヘイデンや僕がこれ以上盾になる必要はない。
だから、インドリーム達でカンスを止めてほしい
・・アレックスを魔族にはさせないでくれ。」

昼の部から対戦を控えているヒルトや仲間へ相談する時間もない今
アラン自身の決断を迫られていた
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