第9章 ディオン連邦共和王国
「だってもともとイリヤ達はこの国に迫る危険な闇の脅威を除き去る
もしくは、闇から守ることで、もし魔族と戦うことになれば
インドリームの力で闇を浄化させる。
それはどんな相手でどんな境遇でも変わらないと思うよ」
「確かに、イリヤの言う通りだ」
イリヤの意見にすぐに同意したのは、ヒルトだった
「夢はアレックスさんだけじゃない
皆がもつものだ
それを己の為に踏みにじられていいわけがない
けど、アレックスさんだけが悪いということでもないから
俺は明日、闘技場でアレックスさんと戦うために志願するよ」
「!
ヒルト君からアレックスさんに挑むようにエントリーするということですか?!」
「できないわけではないと思うぜ、ユリエフ
カンス神官も、俺たちに闘技場に出てアレックスさんを止めてほしいと言っていただろ
本気で戦うというより、まずは話してみたいんだ
きっと闘技場以外で落ち着いて話すこともできないだろうし。」
「ヒルト君がそういうなら、私はそれに従います
ですが、無理はしないでください」
「うん、ありがとう」
ユリエフは不安を募らせながら、ヒルトとイリヤの意見に同意し
続けてアラン、ジェイク、ライセイ、クライヴも同意した
全員の同意を確認し、目を合わせたヒルトは静かに頷き
明日の闘技場出場のために早く休息をとるように伝えた
各自与えられた部屋とベットに腰を落ち着かせ、休息をとる
既に外は真夜中で、月明かりだけが頼りだといえるほど
暗闇で満ちていた