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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




「結果的に女性に残酷な裏切られ方をしても
大切なひとを守りたいという僕の気持ちは
わかってくれるはずだ」

「・・アレックス」

ヘイデンはアレックスから見つめられる哀れな目が
気に入らない
すぐにでも黙らせたかった

「君が僕に昔に戻って欲しいというなら、同じことを求める
1人の女性を愛していたヘイデンにもどーーー」
「黙れっ!!」

ヘイデンの声と共に何処からか現れた魔人は
鋭い爪を立てながらアレックスに襲いかかり
首をしめる

「っ・・」

「アレックスゥ
いい気ニナルなヨォ?!」

長い舌を出しながら、全身が黒い屈強な肉体の魔人は
ヘイデンの心の具現化のように怒り、アレックスへ迫る

「・・・ヘイデン・・
僕が願う夢はたった1つ・・
ジーナ王女を・・隣国の王と結婚させず・・・
この王国の女王として・・君臨して欲しいことだ!」

絞められた喉から掠れた声で必死に話すアレックス
それでもヘイデンは魔人を止める事なく
憎んだ瞳でアレックスを見ていた

「ヘ・・イデン・・
誰しもが夢を・・持ち・・この僕や君でさえ・・
夢や願いを持つ事を・・許されているのであればっ・・
罪もない少女が・・・夢を持ち、叶えられるべきだろ!」

「ア゛レックスー
やけにオシャベリナ野郎になったジャネェカ?!
な゛ぁヘイデン、今ここで首をオッチマオウカ
こんな舌、イラネェよな?!」

「っ・・かはっ!」

魔人はアレックスの首をさらに強く締め上げ
息をすることも難しい状況へもっていく
アレックスの顔色は変色していき
目はおぼろげになっていく

「ーーーやめろ
もうその辺で十分だ」

ヘイデンの制止と共に魔人は力を弱め
アレックスから離れていく

咳き込みながら必死に息をするアレックスに
ヘイデンは冷静な声で話した


「アレックス、我の夢ははるか昔に消えた
魔族や闇堕ちという者に願いというものを持っていても、夢は持たない
そしてお前の願いも、叶わない事を願うよ」
「・・・。」
「そして忠告だ。
例え強敵が闘技場に現れ、倒す必要があるといって
そのピアスを外し、闇の力を使おうとした暁には
我は全力でお前を殺す。
例えインドリームと敵対してでもだ」
「ーーー好きにしてくれ
僕は僕が願う夢の実現の為に動く」

ヘイデンはアレックスの拘束具を外し、衣服を投げ捨て
その場から去っていった



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