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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




フォークとナイフとスプーンが使用順に並べられているが
料理は既に並べられている
加熱が必要な料理だけは使用人が運んでくるこの風習は
人と獣族が混ざって成り立っている国ならではだろう

人だけが住む国ではスープ、前菜などが順に出される
だが獣族は料理に順番など求めない
テーブルに出されたもの全てを
好きに口にして良いのだ
それゆえ、フルーツやパン、生野菜などは既に食卓のテーブルに並べられている


カンス神官は白い布巾を首元に巻き、服が汚れないようにすると
上品にフォークとナイフを使い分けながら
使用人が提供する料理を食べていく


「この国の料理が勇者様のお口に合うかはわからんが
どうであろうか?」


「ーーーとても美味しいですよ
こんな贅沢な夕食に招いていただいて感謝します」

ヒルトはカンスの機嫌を損ねないよう
最大の注意を払いながら会話を続けた

「はっはっはっ
若くしてそんな礼儀正しく、更に世界を救う勇者であるインドリームとは感心じゃな
もっとリラックスして話してもよいのじゃよ
・・だが、お主達ならばこの国もこの世界すらも救えるじゃろうな」

「恐れ入ります、カンス神官
唐突な話ではありますが、この国の事について教えていただけますか?」
「天族の方が地の種族に関心があるとは、素晴らしい
ワシが知っている事であれば何でも話そう」
「・・ありがとうございます。
早速ですが、今この国で1番の問題は闘技場でアレックスさんに優勝され、王権を剥奪される可能性があるということですよね?」
「え?!」

「ーーーほぉ。」

ユリエフの唐突な問いに、カンスより先にヒルトが取り乱す
対してカンスは動じず興味深いというような表情でいた

「ユリエフ嬢よ
何故そう推測するのじゃ?」

「闘技場でアレックスの言葉に
過剰に反応した王様とあなたの行動が気になりました
例え種族間で差があろうとも、仮にもアレックスさんは王国の近兵。
あそこまで派手に体罰をする必要はないでしょう
あれはまさにアレックスさんのプライドを崩すように
私達に見せつけているのでは、と思いました。」

「素晴らしい
その通り。
ワシらはアレックスには優勝してほしくはないのだ
優勝すれば王権だって手にする事が出来る
獣族の中で人が王権を持つ事に不満を持っている者は多く、アレックスもその1人じゃだからな」

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