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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




赤く光る石と青く光る石が掲示板に埋め込まれており
その光は必ずどちらかだけ光続け、最後には片方だけが光続けていた

王冠が七色に光る絵図から四方に伸びる線と
それに向かって片方だけ光る石を見たクライヴは
これが何を指しているかすぐに理解した

「これは対戦者の進捗状況か
消えた光の方は敗者であり、この闘技場で二つの勢力で戦っているということだな」

「その通りだ。
赤は民間企業側の兵士で、青は王族側の兵士だ
エントリーする兵士がどちらに付けるかは決めれないが
決定後に就く側を変えることもできる
勿論、勝てばの話だけどね」
「・・シンプルだな」
「それがこの闘技場の魅力でもある。
さぁ、こっちが観覧席だ」

アレックスは上へつながる階段を上り、クライヴを連れていく
鉄と煉瓦で造られた頑丈な階段を上り
扉を開けると外の光が差し、まぶしいほどの日の光と
大胆な歓声が響いていた

人々の歓声の先には、強靭な獣の魔獣と獣族の狼人の兵士が戦っているのが最上階の席からでも見える

疲弊している狼人の兵士に
魔獣は躊躇なく攻撃し、巨大な爪は兵士の体を引き裂き
宙を舞いながら倒れる

青い兵士の服を着た狼人は動かず、その場で赤色の信号弾をとばす

その煙は闘技場の空を覆い
同時に観客の声は沈んでいく


「今のは?」
「降参した時にだす信号弾だ
これを出すときは兵士として最後の選択であり、自ら降参すれば兵士としての資格を剥奪されるだけでなく、闘技場から完全に降りる事を意味する
あの兵士にまっているのは没落だけだ」
「・・・。」


アレックスの説明の中、魔獣は闘技場に残し、瀕死の兵士だけが戦場から退出していく



「―――さぁて、皆さまお待ちいたしました!」

闘技場の中からどこからか司会者の男の声が響く

「――――ただいま戦場にいるのは魔獣クラスの中でもBクラスで中級です!
こんな魔獣に負けるとは・・この国兵士とは認めたくないですな!」


男の話に、観客たちは声を荒げながら同意している
その声はすでに暴動に近い歓声だった

「――――ですが、ここからが本日の醍醐味
新たに参加を申し出た男が特殊であり、すぐにでも魔獣を倒せると傲慢にも名乗り出ました!」


闘技場の戦士が控える道の奥から姿を現してくる漆黒の騎士

「――――彼こそは、闇の騎士、サルナス!」



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