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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




「ヘイデン」

クライヴはサルナスとアークを背後に控えさせ
ヘイデンとユーリンへ近づく

「お前達魔族がなぜ暴走もせず、組織というものに属し
人の為に動いている」

「それは・・・」

「魔族となるきっかけは人それぞれだが、欲望もなく動けるには
なにか理由があるのだろう?」


クライヴの問いに、ヘイデンは黙るが
隣で立っていた魔人がかすれた声で答えた

「ヒヒ・・アンタハ見た事アルカナ
好まず魔族ニ堕ちるヤツラノ事を。」
「少なくとも、暗黒戦争時以前にそういう現象を見たことはある
世界に闇をまき散らし、魔族という化け物を作った原因は俺だからな」
「ダッタラワカルダロウ。
魔族に落ちてからイシを持て、人のようにヤミを抑制シテセイカツできる喜びを。」
「・・なるほどな
では人のように正気を保って入れる仕組みは?
特殊な術でもかけられているのか?」

「それはこれだよ」


ユーリンは両耳につけた赤いピアスに指をあて
クライヴに見えやすいように顔を横に向けながら話す

「僕たち組織の魔族や闇堕ちは皆このピアスをつけているんだ
これをつけているおかげで、再びに闇に堕ちることはないからね」
「ピアス・・。
それを外せば、また闇に堕ちる仕組みか」
「正解。
一瞬に堕ちるよ。
けど、それを自分の意志でするということは
組織への裏切りに等しいし、きっと跡形もなく殺されるだろうね」

ユーリンの説明に、クライヴは鼻で笑う
「フッ・・。」

その笑い方に魔人は気に入らなかったのだろう
掠れた声で大声で怒り、クライヴの間近に迫まっていく

「ナニガオモシレェ?!
俺達をコケにスルコトガそんなにおもしれぇか?!」
「―――――。」

魔人はクライヴの目前まで迫るが、ラルザの鎖で縛られているせいで
よりそれ以上体を自由に動かすことができず
更にイラつきを見せる
魔人の言葉に、クライヴは返そうとはせず、ヘイデンが仲裁に入り、その場を沈めようとした

「とりあえず、我々はこれで失礼するよ、闇の王子様
君のような存在と出会えてよかった。
またどこかで会うだろうが、その時はよろしく頼む」

「ああ。
・・・ラルザ、もう解いてやれ」
「はい。」

ラルザは魔人を縛っていた鎖を解き、クライヴの隣に控えた

「それでは、またね」


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