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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




「?!」

ヘイデンの首元には漆黒の剣が当てられ
ユーインの目前には氷の刃が寸前で宙に止まっており
魔人の首には鎖が巻かれ、全身を拘束されている

全てが瞬きよりも早い出来事で戸惑うヘイデンとユーイン


「サルナス、アーク、ラルザ
その三体の魔族は殺さずそのままにしておけ」

ヘイデンが唾を飲み込み、目線を剣先から持ち手へ向けると
漆黒の鎧で身を包んだサルナスと目が合う

従えている他の従者を見たヘイデンはクライヴが何者なのか
すぐに検討がつく

「君は闇族の王子か」

「・・・だったらなんだ」

「勘違いしないでほしい
我々は君の見方であり、君の親族が設立した組織に所属している者達だ」

魔族の死体を調べていたクライヴの手は止まり
親族という言葉に反応した

「その親族の名は?」

「・・ブレリアン様だ」

「――――・・・。」

クライヴはしばらく考え込み、立ち上がる

「ヘイデンといったな
今回おれが見たことは誰にも話さないと約束しよう
だが、この死体は借りるぞ」
「!
それは構わないが、一体何に使用するつもりだ?」

「あいつらを使用するには、肉体が必要でな
サルナス、アーク」
「はっ!」
「これに憑依しろ
姿はミレイアが変えてくれる」

どこからか現れた赤い蝶を生やした女性が路地裏に立っており
ヘイデンとユーリン、魔人の逃げ道を塞いだいるようだった

「ヘイデン、お前たちがこの魔族を殺した理由は?」

「仕事だからだ。
我々はこの国の重役人に雇われ、暴走しかけた魔族を討伐するためにこの国へ派遣された
勿論、こんあ活動は秘密裏にしなければいけないのが前提でね」
「僕たちみたいな特殊な組織の者が
国の治安を守っているとわかれば、国の評判にかかわるからですよ」
「―――なるほどな」

ヘイデンとユーリンの説明にクライヴは納得し
すぐにサルナスとアークを死体へ憑依させ、姿を変えるようミレイアに術をかけさせる

憑依した死体はサルナスとアークの姿へ変えていき
完全に死体を操り、馴染むサルナスとアーク

「どうだ、問題なく動けるか」

「はい、我が主よ」
「完璧ですね」

サルナスとアークは跪き、クライヴに敬意を表し、武器を治める
その様子をみていたヘイデンは驚きを隠せず、絶句したまま立っていた

「すごい・・君は本当にブレリアンさんから聞いていた通りの実力だ」
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