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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国



アレックスは迷いのない表情で告げた

「僕の宿に泊まることは自由にしてもらっていい
けど、闘技場にでることはお勧めしない。
あそこは、君たちのような光の戦士がでる場所じゃないし
君たちが求めているような存在がみつかるとは限らない」

光の戦士
それは獣族ではインドリームの事を指し
アレックスはすでにヒルト達の正体を暴いていた
そしてこの国にきた目的も予想していたのだろう

だがジーナと周辺の同族は気付いていない様子だった


「貴方達・・インドリームっていうの?!」

ジーナの問いにヒルトは躊躇なく応え
その場にいた獣族全員も反応し、一斉に笑い声がやんだ


「ジーナ、インドリームという名は避けた方がいいと何度言えばわかるんだ
ここに酒場にいる者達全員がいい顔しないと言っただろう」
「あっ・・・。」



「アレックス!
ダイガンヅスンゴ!」
「オウヘテオヴィヘ!」

牛人や鳥族、狐族、狸族の戦士たちは机に金貨を数枚置いていき
皆が獣族専用の言語でアレックスに一言かけ
店を出ていき、その場にはインドリームとジーナ、アレックスのみしか残っていなかった


「ご、ごめんなさい」

ジーナは己の発言のせいで大切な客が
いなくなったことに責任を感じ、アレックスに頭を下げる

「この国で俺たちのことはよく思われていないんだな」

ヒルトの言葉に、アレックスは頷き、ジーナも答えた

「彼等獣族は、この国が建国される前からこの地に住んでいた先住民。
けど暗黒戦争依頼、闇族による攻撃が原因で一族の危機になり
私の先々代の王と協定を結び、この国を作ったの。
それからは闘技場の建国や、人間の人口増加で自然は消えてゆき
人工物が建ち並び、彼等の住みかは少し街道から離れた場所になっているの」


「―――ジーナさんは、この国の王女様ということですね
それで街ではあのフードを被って素顔を見せなかったのですね」

ユリエフとジーナの会話に、アレックスは多少のため息をつく

「ジーナの行動は賢明だ
君もその姿で街を歩くことはやめた方がいい。
この国の闇が君のような天族をほっておくとは思えない
それもインドリームといっても、油断は禁物だ」

「忠告いただき、ありがとうございます
ですが、この国の闇とは?」

「―――・・・奴隷売買や暗殺者など
どの時代にもいる裏企業の者達だ。」




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