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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




ヒルトの背中を軽く押し、クライヴだけは冷静に進もうとしていた

「って・・クライヴはすごいと思わないのかよ」

「そうだな、関心はするが
足を止めてまでのものではない
過去にこれ以上の発展を遂げている国や種族を見てきたからな」

「どんな種族だよ・・・。」


ヒルトはクライヴが知っている国や種族に心当たりがなく
感動を共感できなかったことから
ため息交じりの呟きを吐き捨て
街の中を歩こうと足を進める

「ヒルト君、まずは宿を探しましょう
闘技場に出るにも情報が少ないですし。」
「そうだな、ユリエフ
えっと、ここが正門で、俺たちがいる場所は・・―――――」


ヒルトとユリエフは街の広場の中心に建てられている地図の掲示板を確認し、宿屋を探している
だが、文字が獣人族特有なものと混ざっているせいで
確実に読み取れなかった



「おにいさん達、ここは初めてなのかな」

「!」



インドリームが立っていた場所から数メートル離れた場所から
ピンク色のかわいらしいレースをつけたフードを深くかぶった少女が声をかけた

肩からは灰色のマントを被り、フード以外は周囲からの注目を集めないように配慮した色だった


「えっと、君は?」

「あたしはこの国の住人だよ
その手甲に押印された印から察するに、闘技場の出場者だけど
獣族と人間の言葉が混じったディオン連邦共和国の言語に
戸惑っているから、初めてここに来た人たち・・だよね」


鋭い洞察力と適格で核心をつく内容
ヒルトは少し警戒をしつつも、少女から敵意が感じられないことから
素直に素性と入国目的、宿を探していることを打ち明ける


「なるほど。
だったらあたしの知り合いが経営している宿を紹介してあげるよ!
今なら安くしてあげる」

「・・・・どうします、ヒルト君
このままついていくのもよいですが、こんな都合の良い話すがあるとは思えません」
「ユリエフのいう通りね
何か裏があるのかも。」

ユリエフとアランは小声でヒルトに話すが
ヒルトはなぜか心配する気持ちや、不安という感情がわいてこなかった

「もし罠だったら、その時は対応するよ
今はこの子の紹介で宿に泊まってみよう」



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