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IN DREAM2

第9章 ディオン連邦共和王国




「それ以外の事も不明なのか?」

「そうだな、俺らみたいな一介の兵士にはまともな情報は届かない。
だが、今アレックスのことを目につけて企んでる貴族や商人、王族はいるから
そいつらに聞けば少しはマシな事しれるんじゃねぇか」

「・・・」


「この国は身元が確かじゃない奴を入国させ
闘技場で戦わせる程、あまいのか?」

「言ってくれるじゃねぇか、闇堕ち。
まぁ、この国は財政を維持する為に、多くの戦士が必要でな
周辺領域では1番の観光場所でもあり、更なる発展を目指すには
出場者の身元なんて細かく見てられねぇんだ
元々、獣族はそんな個人の事に首を突っ込まない主義だ。」

「どうだい、この際君たちも闘技場に参加し、危険要素をあぶりだし、この国を闇の脅威から守ってくれるというのは。
そうすれば入国理由にもなり得る上に
闘技場の参加者として通常の旅人より多くの施設の利用や
滞在期間も自由にとれる」

牛人の肩に乗って小鳥族の小さな男の兵士がヒルトへ提案する

その内容に問題はないが、ヒルトは仲間の意見も聞く必要があると感じ
後ろで待っていたユリエフ、クライヴ、イリヤ、アラン、ジェイク、ライセイへ目を向ける

仲間はすぐに承諾のサインをし、インドリーム全員は闘技場の参加者として入国を許された


手の甲に獣族特有の技術で造られた消えない朱印を押印された
それは入国目的を果たさなければ消えない印であり
インドリーム全員が闘技場に一度でも参加する必要がある枷にもなるものであった


「これより、インドリームの入国を許可する!
開門!」


門兵の牛人と狼族の男が声を合わせると
城門は重い鎖が擦れる音を響かせながらゆっくり開いた



目前に広がる景色は、インドリームの誰も見たことのない美しいものだった
青い屋根の建物の先には十字架を掲げられ
周辺は緑豊かたな公園と三階建ての長方形の橙色の屋根の住宅街が並び
全てが石畳で整備された道と
街道沿いには獣人や人、商人が行き来を交わし
新鮮な魚介類や肉、野菜や果物が並んでいる

どの種族でも口にするものは用意されており
値段もリーズナブルだ

透き通る青い空から指す日の光は
街を更に美しく輝いてみせた


「これが・・ディオン連邦共和国!」

目を輝かすヒルトは町並みの美しさに見惚れ
口以外動かせなかった

「さっさと歩け、ヒルト」


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