第9章 ディオン連邦共和王国

ディオン連邦共和王国

それは世界で最新の闘技場が建設されている先進国の一つ


世界の10つの大陸の北西部分に位置し、主に草木のエレメンツを持つエルフの眷属の獣人族が住んでいた森林であった

獣人族は鳥人、兎人、狼人、など様々な動物と人を融合させた姿をした者達で構成されており、他種族と比較し、類まれない体力と生命力をもち、身体力を自由に増幅させることができる特徴がある
その分、魔力は少なく、魔法や法術での戦いに不慣れであり、他国から侵略される時は防衛戦ではなく、迎撃戦へ持ち返す

暗黒戦争時に闇族の侵略を受け、種族の数は大幅に減り、存命の危機に達していたことから、なんのエレメンツを持たないただの人間と友好関係を築き、人と獣人族の共住できる国を造った

ディオン連邦共和王国はそんな共住が取り柄であり、多くの移住民や他種族が交わる場所となり、栄えた国へ発展する

そして新たな観光名所を作り、更に資金の巡りをよくしようと計らい、闘技場を建設した

闘技場では相手が降参するか、息絶えるまで戦い続けることが絶対のルールであり
闘技場に足を踏み入れた瞬間から、どんな戦い方も許される

勝者には賞金が与えられ、優勝者には市民権と一つの願いを聞き入れられる絶対的な権利が与えられることを約束されている

応募者に資格はなく、奴隷から魔族、亜人や巨人さえも闘技場に参戦し、多くの命と引き換えに、金銭や財が巡りこんできた



戦うことに酔いしれたディオン連邦共和王国は、インドリームを必要としている

その証拠にインドリームの飛行船から放たれる光はディオン連邦共和王国を真っすぐに指し、インドリームを導いた


この物語は憎しみに囚われていたとある獣人族の男と、インドリームが出会い、大きな夢を実現させる物語――――――。