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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



「礼には及びませんわ、ユリエフ様
貴方が大切であり、インドリームをサポートするのは私の務めですわ」

「・・・よく言えたものだな
それにユリエフはキャリーの思惑に気付いていないのだろうな」
「あはは・・・
まぁ、ユリエフはそういう感情に鈍感だからな」

クライヴは呆れた表情で呟き、隣で立っていたヒルトは決まづくなりながら制した



「それでは、私はこれで失礼しますわ」

キャリーは飛行船の淵に立ち、背中から生やした翼をゆっくり動かし、インドリームに背を向けた


「キャリーさんはこれから天界へ戻るのですか?」

「いえ、先に遺跡に戻り、闇の神の封印を弱められた原因や、敵の侵入経路を調べますわ
天界へ戻るのはその後ですわね」

「そうでか・・」

「そんな寂しそうな表情を見せないでください、ユリエフ様
私とはまた会えますわよ」

飛行船から飛び降り、翼を上下に動かしながら部下の天族と共に遺跡の中へ姿を消していった



キャリーが消えた途端、飛行船は動力をあげて動き出し、高度をあげていく

ヒルトが持っていた石は光を放ちながら浮かび上がり
飛行船の動力炉の中へ透けて入り込み、溶けていく

直後、光が放たれ、飛行船は光が指す方向へ帆を変え
まっすぐ飛んでいく

「うわっ?!」

勢いよく動く飛行船から向かい風が吹き、船はゆれるが
ユリエフが抑制するよう命令すると
風の抵抗は止み、スピードは安定した


「ったく、驚いたぜ」

飛行船が揺れた衝撃で柱を持っていたライセイは
焦る表情を必死に隠しながら話した

「けどこの飛行船、ユリエフがずっと操縦するとなれば
睡眠時間はどうやって確保するんだ?」

「それは大丈夫です
あくまで操縦するという意味は、私の意志です
眠っていても私が確固たる意志を持ち続けていれば、飛行船は安定して動きます」

「へー、便利なんだね!」

ライセイに問いにユリエフは答え、イリヤは感心しながら話した

「それじゃあ、ユリエフにこれからは任せるわ
あたし達もできることは協力するけどね」

「はい、アランさん
任せてください。
まずは石が光をさす方向・・西へ向かいましょう」

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