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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



「あなたを警戒しているのは、今に始まったことではありませんわ
ただ、私達の見方からして良い方向へ進んでいるため
正直に称賛したまでですわ」

「それはよかったな
だが、俺は真実をすべて知ったわけではない
まだ取り戻せていない記憶もあれば、知らなければいけない事もある。
そしてこの力は友を守る為に振うと決めている
そのためならばインドリームが行わない殺戮や残虐な事も
躊躇なくする・・それでも今の言葉は覆さないと言えるか?」

「ええ、今後どうなるかなど私はわかりませんからね
ただもし、あなたがまた暴走しかけた時は
それこそ天族が最大勢力を封じるつもりでいますから、肝に銘じておいた方がよいですわよ」

「フンッ・・。
暗黒戦争と同じ手は通じないとおもうが、肝に銘じておく」


はりつめた空気は変わらず、クライヴとキャリーのにらみ合いは続く


「へっくしょん!」

「・・・・え?」


沈黙が続く無音の空間に、イリヤのくしゃみはひときわ目立ち響いた

隣にたっていたライセイは無視することができず、とっさに反応してしまう

「お前・・今くしゃみする空気か?!」
「えー、へへへ・・・。」
「何笑ってるんだよ・・」
「だって、夜寒いしー
なんか今話してもどうにもならない事だなって思うと
くしゃみでちゃった」

「――イリヤさん、鼻垂れてますよ」
「あ、ごめんユリエフちゃん」

ユリエフに鼻をふかれ、イリヤは子供のように無邪気に照れている

一変した空気で、キャリーはこらえずにはいられなかった

「あっはははは
愉快ですわね、インドリームの方々わ!」

笑いだすキャリーに流され、天族も構えていた姿勢から
お互い目を合わせながら静かに笑いだす

「・・・。」

黙っているクライヴに、サルナスは小さく話した

「クライヴ様
あのキャリーという天族から敵意は感じられません
ですが、その背後に立っている天族は別です
許可をいただければ、今すぐにでも殺します」

「・・・ここで争ったところでメリットがない
今は武器を納め、俺の合図がでるまで待機だ」

「―――畏まりました。」


クライヴの命令で闇の騎士から放たれる敵意が収まった直後、キャリーは指を鳴らし、天空から巨大な飛行船を出現させた

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