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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




鬼神の過去を知った時、孤独な昔のクライヴであれば
負の感情に負けていただろう
だが、今は負の感情も闇も抑制できている

クライヴは確かに一歩、踏み出せた自信をつけ
ヒルトとユリエフが待っている場所へ戻った――――。






既に外の世界へ戻るゲートを出現させ、クライヴを待っていたヒルト

「終わったか、クライヴ」

「―――ああ、あいつらの夢も応えなければ主人として失格だからな」

「闇の騎士の皆さんの力を引き継ぐことだけではなく、魂そのものを共に連れることにしたのですね」


ユリエフの言葉に、クライヴは頷く


「そっか、だったらあいつらにも待ってることだし
元いた世界に戻って沢山話してやろうぜ」
「そうですね、イリヤさんやジェイク君の傷も癒えている頃でしょうし」

ヒルトを先頭に、ユリエフはクライヴはゲートへ入り
アラン、イリヤ、ジェイク、ライセイが待つ世界へ戻ため、進んだ





ゲートが閉じた監獄の世界では
敵意を失くした鬼がゲート後に近づき
クライヴが統括者として君臨し、鬼神を倒したことに感謝を表し
異形の者達全員が平伏し、見送った――――――。






ーーーーー

異空間を繋ぐゲートの中は不思議な空間が広がっていた

時間の流れが感じないほど静寂で
歩く道は決まって岩でつくられた不安定な一本道
周りに壁はなく、ひたすら広い青空の下に雲が広がっている


そしてゲートの中を歩く時、クライヴは疑問に思った

鬼神に襲われ、魔力が混ざり、己自信が消えかけていたあの瞬間
ヒルトはどうやって的確にクライヴを見つけ、手を取れたのか



「ヒルト」

「ん?」

「あの瞬間、どうやって俺を見つけることができた?」

先頭に歩くヒルトは立ち止まることなく、振り向くこともなく
クライヴに背を向けながら答えた

「インドリームの力はクライヴの魔力に反応しやすいし、風は魔力の操作が得意なエレメントだ
だから鬼神の闇の中でクライヴだけの魔力を残すようにして
他の呪いや鬼神の魔力は風で除き去った・・っていう説明で答えになっているかな」

「・・理屈はな。
だがそれをするには膨大な魔力の消耗と
インドリームの能力を発揮するための何重にも命令式を組み立てる必要があるはずだ
そんな高度な事を一瞬でできるのか?」

「アッハハ、俺だって本気出せばそれはできるよ」
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