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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




「凍てつく氷よ、異形達を永久の眠りへ誘いなさい」


男の声に応じて氷の巨大な槍の柱が無数に森の奥から襲い
周辺の鬼の急所を貫き、即死させた

「?!」

氷が出現した場所へ視線を向けるサルナスとラルザ

「まだ終わりではありませんよ
闇よ、魂を食らいつくしなさい」


倒れた鬼の地面から巨大な魔方陣が浮き上がり
サルナスとラルゼを避けるように展開し、一気に鬼の魂を吸い上げていく

魔力を失くしたことで灰になって消えていく鬼

そして森の中から近づく足音に
サルナスとラルザは警戒することなく、武器を下ろす


「まったく、わたしが居なければあなた方はこんなにも
弱かったですか、サルナス、ラルザ」


負傷していた右目は完治し、傷一つない姿で現れたのはアークだった

「アーク・・!」

安堵の表情で話すラルザ

アークはラルザの傷へ目を向け、吸収した鬼の魔力をラルザへ流し込み、自己治癒力を高めさせた

傷は瞬時に癒え、同時に体力も回復したラルザ

「ありがとう、アーク」

「礼には及びません
先のお返しということで。」

「・・・アーク、よく来てくれた」
サルナスは心配しながらアークへ話しかける

「嗚呼、もう傷は完治していますからね
鬼の異様な動きと鬼神の魔力の増幅も感じ、駆けつけた次第です」

「そうか・・」
「それに、我が主がわたしに行ったことに
何も言うつもりはありません」
「!」
「あれは必要があってされたこと。
わたしの魔力をお持ちになり、鬼神を倒されるのであれば、光栄です」


アークは結界の中で倒れているクライヴに目を向けながら話した
そして二本の指を並べ、ラルザの額に当て、目を閉じ、すぐに開いた

「―――なるほど、インドリームと結託し、鬼神の精神世界へ行かれたのですね
それならこの現状の説明がつく。」
「ちょっと、勝手にあたしの記憶を観るのやめなさいよ」

恥ずかしがるラルザに、アークは微笑みながら話しを流し、そのまま大杖を持ち、構えた

「さて、余興はここまでといたしましょうか
あと20秒で鬼の軍団が迫ってきます。
我々は主を最後までお守し、その夢を叶えることです」

「フッ・・言われずともわかっていることだ」
「・・あとで覚えておきなさい、アーク」

武器を構え、闇の騎士は背中合わせになりながら
迫りくる鬼を迎え撃ち、次々と倒していった

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