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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




「―――いうじゃねぇのぉ、ヒルト・クローズ
闇の王子様が赤い蝶を吸収し、おれっちの奥の中に更に潜り、あの女を直接助けるっていうなら
そんなおままごとの途中でお前らを殺してやるよ!」


鬼神は魔力を増幅させ、更にヒルトとユリエフに強襲を仕掛けた







―――――――――



その頃、監獄の世界では鬼神の魔力の増幅に応じて
鬼の勢いも高まり、サルナスとラルザは苦戦を強いられかけていた

倒してもきりがない状態

インドリームの力を発動したことで引き寄せられる鬼

その数は何百となり、闇族の英雄とよばれたサルナスも息を切らしていた


「はぁ・・はぁ・・」

剣を死んだ鬼の死体に突き刺し、魔力を吸収し、傷を癒していく

「ラルザ、まだ戦えるか?」

サルナスと背中を合わせて立っているラルザは
サルナスより息を荒げており、魔力を吸収してもすぐに癒えることのない重傷を腰に負っていた

深く切り裂かれた爪痕が腰に広がり、血が滲みでている

「まだ・・戦えるわ
クライヴ様を・・お迎えするまでは・・!」
「そうだ・・まだ終わるわけにはいかない」

サルナスは魔力だけを鬼神の中に流し、空になったクライヴの肉体を見ながら、話した

剣を振りかざし、周囲を囲む鬼に闇の衝撃波を繰り広げ、次々と倒してく

倒れた鬼はほんの少しだけ動かず、死体のように止まっている
本来、この瞬間に魔力を抜き取らなければ復活しる鬼
だが今のサルナスとラルザでは多数の鬼の魂を吸収することができない
そんな能力は騎士のサルナスと暗殺者のラルザには持ち合わせてはいないのだ

同時に広範囲な攻撃や防御、罠は全てアークが担い
いつも三人で団結した体制で戦っていた
そのアークがいない現状では、闇の騎士として最強の伝説も虚しく崩れ去ってしまう


「くっ・・せめて、アークがいればな」
「・・・。」

サルナスの言葉に、ラルザは返す言葉が思いつかず黙って武器を握るしかなかった


その瞬間、上空から飛び、サルナスを襲ってきている鬼に気付いたラルザ
「サルナス、上よ!」
「!」

ラルザは腕に巻いていた鎖を鬼へ飛ばし、鬼を拘束する
だが、鬼の力は強く、強制的に鎖を砕き、更にサルナスを襲うため、勢いよく走り出す

(間に合わないっ!)

ラルザは鬼のスピードについていけず、サルナスを身を挺して守ろうと、前で出る

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