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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士


「っ・・!」

痛みを感じることはない
それでも鬼神の魔力がヒルトの魔力を抑え込んでいることに値する行為

肉体がある現実世界にとって、首を締め上げられることで
すぐに死ぬことはなく、インドリームの能力をもってすれば打開できる

だが今は精神世界での戦い
能力や武器を使っての攻撃を繰り広げているが、魔力の単純な押し合いによって勝算をきめることができる

鬼神はヒルトの魔力を押しつぶし、確実に殺そうとしていた


「おれっちの勝ちだな、インドリーム」

「っ・・それは・・どうかな」
「あぁ?」

余裕を見せるヒルトに、鬼神は怒りをむき出し、ヒルトを地面に叩き付ける

「お前の魔力が消え失せれば、おれっちの勝ちなんだよ!
天族一人残ろうが、すぐに絞め殺してやる!」


口調を荒くさせ、怒り狂う鬼神


「――――だ、そうだ
クライブ」
「?!」

ヒルトは余裕染みた表情で話した

「鬼神は、お前なんて敵じゃないっていってるぞ」

ヒルトは仰向けに倒れたまま、無抵抗状態で話し続けた

鬼神はクライヴがいた場所へ目をむけるが
一つの失態に気付く


「闇よ、我に力を与えよ」

赤い蝶の頭部を掴み、瞳を赤く光らせたクライヴが闇を覆い、立っていた

「くそがっ!」

鬼神はクライヴが行おうとしていることに気付き
刀を生み出し、投げ飛ばす

「遅い」
「!」

投げられた刀はクライヴの大鎌によって防がれ
掴んでいた蝶を吸収してゆき、同時にクライヴの姿も消えた

「まさかとは思っていたが・・赤い蝶の魔力と奴の魔力を接触させるつもりだったのか?!」

鬼神は消えた場所を見つめ、すぐにヒルトを睨みながら問いただした


「ああ、もとから俺たちはこんな危険な場所で
鬼神と魔力のぶつかり合うつもりなんてないんだ」

風を起こし、ヒルトはすぐに立ち上がる

「この状況を乗り越え、切り開くのはクライヴ君にかかっています
私たちは友として、彼をサポートするのみです」

ユリエフの言葉に、鬼神は歪んだ笑みを浮かべながら高らかに笑った


「はっ・・ははははははっ!
友だと?
そんなつまらない事を・・まだ続けようといってるのか?!」

「・・笑ってろよ
その力を知らないお前には、一生わからないものだからな」



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