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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



地上から更に刀が出現し、ヒルトの風を突き破り、目前まで迫っていく

「させません!」


ユリエフは光で放つ印を浮かび上がらせ、ヒルトを光の結界で守る
刀は光の壁ではじかれ、床に落とされていく
だが、一本一本に意志があるように動きだし、再び結界へ強襲する
ヒビ一つ入らない結界に、一本の刀が当たった瞬間
起爆装置となり、周辺の刀は爆発してゆく


「っ?!」

僅かに力が弱まるユリエフ
その背中を支えるようにクライヴは優しく手を置き
静かに呟いた
「そのまま耐えろ」
「!」

ユリエフが振り向いた瞬間、クライヴの姿はなく
爆発の中からヒルトを連れたクライヴが勢いよく飛び出す

闇の炎と爆発から抜け出したヒルト無傷であり
クライヴは鎌を一振り行い、爆炎を一瞬にして消し去った

「なに?!」


鬼神は驚きを隠せず、クライヴへ目を向けた

鬼神が起こした闇の爆発を消し去り、武器を構える三人
その中でも、クライヴが正気でインドリームと戦っているとらちが明かず、すでに鬼神は早急に決着をつけようとしていた


「おれっちとまともりやり合って、生き延びた奴らはいなかった
それは天族だろと同じだ」

裂けた口がニヤケながら話し出す鬼神

「闇の神と契約を交わし、監獄という異世界の管轄を任された俺っちは最強なんだよ
お前らごときと、馬鹿正直に戦っていい存在じゃねぇんだ!」

握っていた刀を逆手に持ち、鬼神の背後に巨大な赤い蝶が出現した
その蝶は暗黒戦争時、ミレイアを飲み込んだ化け物であり
その蝶が睨む先はクライヴだった

「抹殺、焼殺、刺殺、爆殺、!
全ての地獄をその心と魂の真髄に受け付けてやるよ!」

長身の刀から炎と水と電気を纏わせ、全てを闇で包む

「我が身に宿る全ての狂気をもって、貴様らを喰いつくす!」

放たれる鬼神からの攻撃は先とはくらべものにならないほどの巨大な爆発であり
勢いが巨大なゆえに、吹き飛ばされ、能力で防ぐことができなかったヒルト、ユリエフは吹き飛ばされる

「っ!?
風よ・・」
「させねーよ」
「!」

ヒルトの目前に鬼神が急接近しそのまま腹部を蹴り飛ばし、地面にたたき落とす
「ヒルト君!」
光の剣の形をした矢を三本作り出し、鬼神へ目掛けて攻撃するユリエフ
だがユリエフの弓は弾き飛ばされ、倒れているヒルトの首を締め上げる鬼神

「これで逃げられないな」

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