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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




「・・・ミレイアはどうした」

敵意をむき出すクライヴに、鬼神は鼻で笑いながら答えた


「簡単に言えば闇に沈んだって言おうかな」
「っ!」

握っていた大鎌を構え、睨むクライヴ

だが、ヒルトが前を立ち、冷静に話した


「お前の目的は、クライヴを闇に堕とすこと、だろ?」

「・・へへ、そのとうりだ」

「だったら、それはできないな」

「なんだって?」


笑いながら答えていた鬼神の表情は
ヒルトの言葉で消え、イラつきをみせた
それでもヒルトの表情は崩れなかった

「ミレイアさんも、クライヴも救う
そのために俺たちはここにいる」


ヒルトを睨み続け、鬼神は舌打ちし、袖の中から長身の刀を取り出し、構えた


「だったらやってみろ、インドリーム!
貴様らがおれっちを倒し、ハッピーエンドにしてみろよぉ!」


怒鳴り響く鬼神の声

闇で包まれていた空間は鬼神の精神世界を具現化し
再び塔の頂上、ミレイアが命を絶ったあの場所が映し出される

「全てはこの場所で始まった
さぁ、戦おうぜ・・インドリーム!」

「望むところだ、行くぞ・・ユリエフ、クライヴ!」
「はい!」
「ああ!」


鬼神の背中からは10本の刀が浮かび上がり、円形を描き、空へ体を浮かす

「妖刀達よ、敵を殲滅しろ」

「風よ、守りたまえ」


激しくぶつかり合うヒルトと鬼神の刀


風で全身を被っているヒルトは刀の攻撃をはじき返しながら、大剣を振りかざし、鬼神へ距離をつめていく


「光よ、貫きなさい」

弓を射るユリエフ
放たれる光の矢は鬼神の攻撃をつき、目前までせまる

「甘いんだよ」
鬼神は死角から迫る光の矢を赤い蝶の形をした盾で防ぎ、矢を吸収し、闇の矢へ染め上げ、反射させた

「!」
ユリエフに迫る闇の矢
そこにクライヴは前へ進み、闇の炎の壁を作り上げ、相殺させた

「ありがとうございます、クライヴ君」
「安心するな、ユリエフ
まだ来るぞ!」

「八軒・無業斬り!」
「?!」

鬼神は更に刀を増やし地上から20本
天空から50本の刀を出現させ
ヒルトへ集中し、襲わせた

「風よっ!
包み、荒ぶれ!」

ヒルトを包んでいた風は更に勢いを増し、空中の刀は弾き返し、地上から突き上げられる刀の刃を追っていく

刃を折っていくヒルトのスピードより
鬼神が繰り出す攻撃の方が早かった

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