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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




「鬼神の魔力も感じない・・
本当にミレイアさんなんだな」

構える大剣を下ろし、警戒を解くヒルト

『ヒルト・クローズ
先に言っておくわ。
私にはもう時間がないの
鬼神をほんの少し抑えて入れるこの時間に
大切なことだけ話させて』


ミレイアは必死な表情で答え、続けて話した


『クライヴ・・私のたった一人の、大切な弟
貴方に私の正体を話すことなく、暗黒戦争で命を落とさせるようにして・・ごめんなさい。』

「ーーーミレイア、あれは俺が」
『違うの。』
「?」
『私は貴方に殺されることを知っていたの。
そうされるために生み出されたのだから・・』

「・・は?」

ミレイアの言葉に、クライヴは訳が言葉を失う

『私はシャルゼに造られたまがい物・・
人として短命で、寿命はあなたの10分の1。
だからもっと生きたいと、願ったの。
そしたら、シャルゼは私に言った
クライヴの心を惹かせ、希望敵存在とみせかけ、暗黒戦争時に自ら殺すように仕向けろ、とーーーーー』

「・・・何をいっている、ミレイア」

『あなたがね、暗黒戦争時に闇の剣を掴み、意識を失ったでしょ?
あの時、私は自らあなたの手を使って死んだ』


ミレイアが目をむける方には透明化した
過去の光景が映し出されている




闇の剣を握り、必死に闇を抑制しようとしているクライヴと
その様子をみているシャルゼ、ミレイア

闇に飲まれかけ、意識を失ったクライヴはその場で立ち尽くし、動くことはなく、虚ろな目をしている


立ったまま意識をなくしたクライヴに
ミレイアは近づき、握っていた剣を己へ向け





クライヴの手を被うように握り、己の腹へ突き刺した




血が飛び散った瞬間、クライヴの意識は目覚め、ミレイアを殺したと錯覚し、絶望に飲まれていく

叫び、泣き、憎み、絶望し、異形の姿へ変わっていく



そして塔は闇の嵐によって崩れ去り、混沌が渦巻く空に多くの種族が攻めてくる



その光景は砂を吹き飛ばすように消え去ってゆき
次に映し出されたのは、森で目を覚ますミレイアだった



『あなたを利用して、私はシャルゼとの約束を果たした
人として生きる結果ではなかったけど、鬼神と繋がり、監獄で生き続け、多くの事をしれた』

「――――――・・・。」


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