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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



漆黒の鎧を装備し、武器を構えるサルナス
闇に紛れ、姿を消し、迫り来る鬼を隠密に倒そうと向かうラルザ


既にインドリームの力が解放され、ヒルトとユリエフがいることから
周辺の鬼が大量にこちらへ向かっていることがわかる


「我が主よ、鬼の事は気になさらず
貴方様の夢を叶えください」

「・・・わかった」


クライヴは立ち上がり、サルナスへ背を向ける

「ーーーー気をつけろ、サルナス」

「はい、主もご武運を。」


漆黒の剣を地面に突き刺し、魔力を放出するサルナス
それはまるでインドリームの力を誤魔化すようであり
鬼の狙いを己に向ける囮だった


「・・ヒルトさんやユリエフさんには
闇の騎士を倒して、と頼んだのに
手を組んで来ちゃうなんて・・その選択でクライヴを救えると思うの?」

呆れた表情で話すミレイア

「俺達は一度もミレイアさんの言う通りに全て動くとは言ってない。
話してくれた内容で少しは信じたところはある
けど、クライヴを救うのと闇の騎士を倒す事はまったく関係なかった」
「あなた・・いえ、鬼神は
私やヒルト君を操るために、まるで闇の騎士がクライヴ君を闇に堕とすよう動いていると思わせるため
わざとミレイアさんの魔力や意識を表に出し、信じ込ませようとしたのですね」

ヒルトとユリエフの冷静な分析に、クライヴは何も口を挟むことができなかった

「フフ・・なるほどね
インドリームとして選ばれた訳がわかるわ
それで?
私をどうする?
鬼神は貴方達が思っているような、簡単な存在じゃないわよ」

「そうだよな
だからこそ、まずはそっちに行こうと思う」

「なんですって?」

ヒルトはユリエフと目を合わせ、黙って頷く

「光よ、我等を囲みたまえ」

ユリエフは両手を広げ、周囲に巨大な結界を作り出し、闇の騎士と鬼達以外を閉じ込めた

光を放つガラスのような薄い壁が天から降り注ぎ
四方を囲む

(結界?)

周囲を見回し、口に出すことなく心の中で呟き、警戒する鬼神

「大いなる風よ
我の声に応えたまえ」

ヒルトが呟いた瞬間、ミレイアの周辺の気流は流れを変え、風が吹き荒れる

「全ては、夢のために
この力を払おう
邪悪な鬼を、除き去り、その真髄へっーーー!」

ヒルトは大剣を地面に勢いよく突き刺す
突き刺された地面はビビ割れを起こし
ミレイアの足元から巨大な竜巻が発生した
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