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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士




鬼は鬼神によって生み出される
そしてアークは監獄に落とされた日から、サルナス、ラルザと共に力をつけるため、鬼を吸収し、魔力を高めていた


そこから導かれる答えはただ一つ

「まさか・・・」

「そう、そのまさかよ。
貴方の中に流れる魔力の大半は今、私の魔力に等しいの!」


それはつまり、鬼神が命令すれば、クライヴはいつでも暴走状態になることが可能であるということ

暴走すれば、全ての計画が水の泡になる


「すべて・・仕組んでいたのか?!」

「当たり前でしょ、貴方はここへ来る事を前提に鬼神は存在していたのよ
遥か昔から、闇の神はこうなることも想定し、事を進められていたわ。
嗚呼、なんてすばらしいお方なのでしょうね」


狂気に歪んで話すミレイア
その前では、どれほど考えたとしても、クライヴは無力だった

「さて、そろそろお別れの時ね、クライヴ
貴方と会えてもっとお話ししたかったけど、残念だわ」


距離を詰め、歩いてくるミレイア

クライヴは痛みと狂気で体の自由さえも奪われ
その場で膝をつき、うつむせになる


すぐそこまで来ている鬼神
その両手には闇の呪印が浮かび上がり
触れれば闇に完全に堕とされるのがわかった

逃げることもできず、戦う力すら失った状態で
クライヴはただ堕とされる瞬間を待つしかなかった





「風よ、薙ぎ払え」



「?!」


クライヴの背後から聞こえる声に反応し、周囲の風が吹き荒れ、巨大な竜巻が直線にミレイアを襲った

「光よ、我らを守りたまえ」


光の壁の結界を作り上げ、クライヴをかこった結界はそのまま後方に移動させ、すぐに解除された


そして、次に目を開けたそこには
ヒルトとユリエフが武器を構え、インドリームの力を完全に開放した状態でクライヴを守るように立っていた


「遅くなったな、クライヴ」
「危ないところでしたが、もう大丈夫です」

目を合わせることなく、心強い背中をみせながら語りかけるヒルトとユリエフだった


「お前ら・・どうしてここに・・
それに、インドリームの力を使えば鬼が来るぞ」

「それに対しては、我々で対応します」
「?!」

クライヴの背後から跪き、話すサルナスとラルザ

「鬼のことはお気になさらず
どうか、鬼神を倒すことに集中いただければと思います」

「サルナス・・ラルザ・・」

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