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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



「?」

「インドリームと旅をし、友達を作れちゃうなんてね」

ミレイアは片手から赤い蝶を出現させ、その蝶からこちらへ向かってくるヒルト、ユリエフ、サルナス、ラルザの姿を映し出した

「!」

「クライヴ・・あなたにとって、一番大切なのは何?」
「一番大切な・・もの?」

「そう、私?
それとも、インドリーム?」
「―――――」


クライヴにとって、ミレイアの質問の意図が掴めなかった
ミレイアを自由にするために、ここまで来たというのに
なぜ今さらインドリームと天秤にかけているのか

「俺はミレイアを鬼神の呪いから解き、自由にするためにここに来た
何故、今さらそんなことを聞く?」

直截な答えになっているわけではなかったが
それでもミレイアが求めていた答えを出すクライヴ

「私の・・ためにそこまでしてくれるのね、クライヴ・・
本当に、嬉しいわ」

湖の上からゆっくり歩きだし、クライヴの前で立ち止まるミレイア

そして、クライヴを抱き寄せ、耳元で呟いた


「―――――インドリームを殺して。」
「?!」

ミレイアの低い声は、彼女のものではなく、鬼神の声と重なり
クライヴの中の闇に直接命令するように聞こえた

直後、頭痛は激しく襲い掛かり、クライヴの意識を一気に喪に消そうとするのがわかった

危険を感じたクライヴは反射的にミレイアを突き飛ばし、距離を保つ


「っ・・はぁ・・はぁ・・!」

息を荒くさせ、疑ったような目でミレイアを見つめる

「鬼神かっ・・!」

クライヴの言葉に、ミレイアは満面の笑みで答えた


「そうよ、クライヴ
よくわかったわね、えらいわぁ。」

声、姿、魔力
全てがミレイアのものであるが、その奥から直接操っている者が語り掛けてくる

「ミレイアをどうした!?」

「やぁね、私も鬼神もつながっているのよ?
だから、どうもこうもないわ」

「ふざけるな・・ミレイアの魂だけはここにあるはずだ
繋がっていても、お前がその姿で・・・っ・・ごほっ!」

胸元を掴み、吐血するクライヴ
それは鬼神が命令したことで魔力の暴走が早まったからだ

なぜこんなにも鬼神に呼応するような、吸収したアークの魔力が暴走するのか
血を吐きだしながら、必死に考えるクライヴ

「よーく考えて、クライヴ
貴方は吸収した魂も、魔力を持っていた魔術師も
もとは誰が作り出したもの?」

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