第2章 風を司る者
「これは警告ですわ。
貴方があの男と接触することで、世界の均衡が一つ、崩れるのです。
もし、そんな事が起きれば、私達天族は全力で貴方に制裁を送ります。」
「そうか、勝手に言っていろ。」
「そうですか。
では、言わせていただきますが、
″いつも〟後悔をするのは貴方の判断が自分勝手だからではないのですか?」
「・・言ってろ。
俺は俺の道でいく。
インドリームでもない俺が、天族の話を聞く必要もない。」
切り捨てるように言い放ち、クライヴはヒルトとユリエフの元へと歩いていった
その場を見つめ、暫く静寂になる森の中で
キャリーは天を見上げて話した
「申し訳ございません、ヴァレリー様。
やはりあの男は危険だとしか感じられません。
直ぐにでも回収の命令を下さい。」
「ーーーーーーーーー」
「ですが・・」
「ーーーー」
「・・・わかりました。
では、まずはそちらへ戻らせていただきます。」
誰かと話すキャリーはそのまま
魔法陣を描き、天界へと姿を消した