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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



龍族に裏切り者がいる
その情報を掴んだ時点で闇の神に報告することが第一優先であるが、それさえも無視し、守ろうとした女性
闇の神にいつまで秘密にしておけるかわからない
今行っていることが判明すれば、必ず罰を受けることになり
それは今までの中で最悪のものだろう

ここまで予想がついていても尚
クライヴは命を削りながらミレイアの元へ走っていく
はるか高い塔の頂上で、更なる結界を張り、守っている
さすがの天族も頂上までにはたどり着く前に葬られた
少しは安心しながら、無事を期待し、頂上の階段を上り、風が吹き荒れる場所へ向かった


「ミレイア!」

クライヴは希望を抱いた表情でその名を呼んだ


だが、現実は儚く、残酷だ―――――――。






「遅かったな、我が息子よ」

声を発したのはミレイアの背後にある玉座に座っている闇の神シャルゼだった

その足元から出現している闇の武器はミレイアの頭上や腹部寸前で突き付けられた状態で止まっている
「ク、クライヴ・・」

震える声で助けを求めるような表情のミレイア


「な・・・ん・・で・・」

「何を驚く、我が息子クライヴ
お前はこのために呪われた女に近づき、闇の騎士を用意したのだろう」
「え・・?
何のことを・・話しているのですか・・・父上」

絶望に歪んでいくクライヴ
だが、シャルゼは動じず、話し続けた

「この女を誰が容易し、あの森でお前と出会うようにさせたと思っている
塔の結界も、私に隠して発動できるとでも?
闇の騎士を造ったの術は私がお前を造ったのと同じ術であろう」

「・・では・・そこまで父上の計画通りだったのなら
どうして・・俺に意志を持たせるような真似を・・」

「希望を持たせ、未来があると感じた瞬間、絶望を与える方がより効果的、だったか」
「!」

シャルゼの話した内容に、クライヴは過敏に反応する
それは先まで天族へ拷問を行った際に己自身が発した内容だったからだ

「あの光景も・・見ていたのですか」
「私は前を造った神だ
どこで何を行い、どんな感情を抱き、どのように闇の力を屈指しているか、全て把握している
・・それとも、そんなことも出来ないと、たかをくくっていたのか」
「っ・・!」

シャルザは冷静に話すが、クライヴに伝わるのは明らかな重圧と負の感情
相手を闇へ堕とす時に向ける感情だ

「父上、俺は――――」
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