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IN DREAM2

第8章 監獄と闇の騎士



「あ・・ああぁぁ
彼を殺したのか・・!」

「?」

天族の言葉に、転移した直後のクライヴは
何のことか見当がつかなかった

「貴様等、闇族の拠点を奇襲した天族を殺したのは
お前かと尋ねている!」
「・・・。」

天族の問いに、クライヴは興味を示すことなく、答えることもなく、サルナスとアークへ目をむけた

「アーク、俺が来るまでこの天族から聞き出した情報は?」
「はい、東の拠点を襲撃した天族500体は、この男を筆頭に動き、南に位置していた拠点の奇襲は、本命の東の拠点の襲撃から注意を割く作戦であるとのこと。」
「・・なるほど。
それで?」
「更に、天族へ情報を流したのは
同盟を結んでいた龍族である可能性が多いにあります」
「龍族だと?」
「はい、この男は直接目撃したわけではなく、天族間での噂で話されていた内容では
金髪に龍の刺青をした青年だったらしいです」
「・・・。」

アークの話に考え込むクライヴ
だが、答えはすぐにだされた

「この件は直ぐに父上へ報告する
だが、この天族はまだ全てを話していないか」


クライヴの視線は天族へ向けられ、天族と目を合わせる

「ひっ・・・!」

天族はクライヴから感じる狂気と闇の膨大な魔力に
恐怖を感じ、これから訪れる末路がみえた

「アーク、この天族に治癒魔法をかけろ」
「!」

だが、クライヴから命令された内容は、死ではなく
傷を治癒させる命令で、まったく予想と反していた

「治癒だと?
俺を殺すつもりでは・・?」
「お前には利用価値がある
ここで殺しはしない」
「それは・・つまり」

「嗚呼、なんとすばらしき慈悲深い方なのでしょう」

アークはニヤつきながら楽し気に応じ、天族に治癒魔法をかけた
剥がされた皮膚と爪は修復されてゆき
天族の全身の傷も癒えていく

「まさか、闇族に救われるとはな」

天族はクライヴへ感謝を含めた言葉でお礼をした
これから解放され、天界へ戻してもらえる
そんな期待を含めた言葉だった

だが、クライヴは冷静は表情でその言葉に反応しることなく
更にアークへ命令した

「アーク、治癒魔法で修復した際、どれくらいの時間で完治し、皮膚を剥いだ時の精神的なショックはどれほどだったか教えろ」
「はい、完治に10秒、ショックは微々たるものですので
治癒を行えば精神的にも回復はされます」

「そうか、なら――――」
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