第8章 監獄と闇の騎士
サルナスはヒルトとユリエフを睨みながら話した
その内容にラルザは何も言えず
黙って付き従った
ヒルトとユリエフはサルナスの提案に目を輝かせ、儀式の邪魔はしないと約束し
クライヴの元へ案内してもらうよう頼んだ
森の奥へ進んでいく闇の騎士達とインドリーム
その様子を赤い蝶を通しながらみていたミレイア
「なるほど、そうくるのね」
『闇の騎士とインドリームが手を組めば、厄介になるなぁ』
腕を組みながら考えているミレイアに語り掛けていたのは、遠隔操作でミレイアと意識を繋げた鬼神だった
『俺っちは戦いに備えて今動けないし、君が動くしかないね』
「・・・。」
『君は呪いでその湖から抜け出せないのは
俺っちが一番知っているだ
だから、君の魔力をのせたあの赤い蝶をそのまま
インドリームの後ろからついて飛ばせろって話だよ』
「そうすることで、儀式を終えたクライヴを
私の元へ来させるつもりね」
『それ以外、接触する方法があるとでも?
君も彼に会いたいんだろ?』
「それは・・否定できない」
『だったら、命令通りにしろ。
わかったかな~?』
「っ・・はい」
ミレイアは赤い蝶に更に魔力を流し込み、闇の騎士には感づかれない距離から後をつけた―――――――。